シマンテックがイメージバックアップソフトウェアの最新版を発表した。製品名を変更し、バックアップ対策が十分ではない小規模企業へのデータ保護対策として提案する。
シマンテックは4月26日、イメージバックアップソフトウェアの最新版「Symantec System Recovery 2011」(以下、System Recovery)を発表した。5月9日に販売を開始する。
System Recoveryはこれまで「Symantec Backup Exec System Recovery」という名称で提供されてきたが、今回のバージョンから名称を変更した。System Recoveryは保護対象となるサーバやPCにインストールして、データやシステムドライブ全体をリカバリポイントと呼ばれるファイルに圧縮コピー(イメージ化)してバックアップする。リカバリポイントファイルは、SAN/NASといったストレージやCD/DVDなどの記憶媒体に保存できる。システムの復旧時には保存先のデバイスからリカバリポイントを指定するだけで、OSインストールなどの作業時間を短縮した復元が可能。また、VMwareやHyper-V、Xenserverなどの仮想環境もサポートしており、異なるハードウェア間や仮想環境への移行も実施できる。
最新バージョンでは、バックアップデータの保存先としてUSBドライブが新たに追加された。また、従来のバージョンでは復元リソースが物理的な媒体に限定されていたが、今回からISOファイルなどの電子データも使用可能になった。さらに、集中管理ツール「Symantec System Recovery Management Solution」を使用することで、最大2500台までのクライアントを管理できる。
System Recoveryについて、執行役員 マーケティング本部長 石崎 健一郎氏は、「Symantec Backup Exec」「Symantec NetBackup」とともに同社のデータ保護ソリューションの3つの柱として位置付けていると説明した。
また、「中堅・中小(SMB)規模の企業の約半数が保有データの60%しかバックアップを実施しておらず、44%の企業が災害時に40%以上のデータを失う危険性がある」という同社が実施した市場調査結果を示し、System Recoveryをバックアップ対策が十分ではないSMB市場向けに特に訴求していきたいとしている。
同社のプロダクトマーケティング部 プロダクトマーケティングマネージャ 浅野 百絵果氏は、「Symantec Backup Execはファイル単位のバックアップ方式でアプリケーションの高度なバックアップにも利用できる。一方、System Recoveryではユーザーのバックアップ作業の負担を軽減するためにウィザードを改善するなど、より短時間で容易にバックアップ/リカバリができる」と説明した。
System Recoveryには、デスクトップ、サーバ、仮想環境対応、OS別などの6つのエディションが用意されている。Windowsサーバ向けにはBasic EditionとServer Editionの2種類があり、Server EditionではBasic Editionの基本機能に加えて、増分バックアップ機能、ファイルやフォルダ単位でのバックアップ機能などを利用できる。またBasic Edition以外のエディションでSymantec System Recovery Management Solutionが使用可能。
エディション | 販売価格(税別) |
---|---|
Basic Edition | 9万7200円 |
Server Edition | 15万3800円 |
Virtual Edition(仮想環境対応) | 43万7300円 |
Small Business Server Edition | 9万7200円 |
Linux Edition | 8万4900円 |
Desktop Edition | 1万2700円 |
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