システム管理の効率化にツールの活用は欠かせない。本稿では、Windowsで動作する便利かつ無償のツールを7本紹介する。前編では、そのうちの3本を取り上げる。
IT管理者のツールボックスの中には必ず無償ツールが入っている。最も信頼できる便利で強力なツールの中には無料で配布されているものもあり、度々発生する特定の問題に対応している。
本稿では、IT管理者必携の無償ツール(フリーウェア)またはオープンソースツール7本を紹介する。これらのツールは、USBメモリなどに保存しておくか、管理作業を行うコンピュータにインストールして(ただし、ほとんどはインストールせずに実行できる)、いつでも使えるようにしておきたい。
Process Explorerほど必要で、とことん使える無償のWindowsツールは、まずない。Process Explorerは、Windows界の長老マーク・ルシノビッチ氏が、Windowsに付属している標準のタスクマネージャに代わるツールとして開発したもので、システムで実行中のプロセスを列挙する。実行中のアプリケーションやサービスだけでなく、プロセスによって読み込まれているDLL、プロセスイメージの文字列なども確認できる。私も含め多くのIT管理者はこのツールをインストールしてタスクマネージャの代わりに常用しているが、インストールせずに使うこともできる。
提示される情報の量と見やすさから、Process Explorerに乗り換えるIT管理者は多い。Process Explorerは、CPU、メモリ、I/Oの使用率を線グラフかポップアップウィンドウを使って表示する。また、ウィンドウに表示するデータ列の情報は保存して再び読み込むことができるため、作業ごとに表示を変えたい場合に便利だ。表示に関しては、各プロセスの識別に使う色など、ほぼあらゆる要素をカスタマイズできる。使い込むほど便利な機能が見つかり、例えば、「ターゲット」アイコンを使用してウィンドウにドラッグ&ドロップすると、プロセスのプロパティを表示できるなど、便利な機能が満載だ。
Process Explorerはシステム情報ツールであるだけではなく、トラブルシューティングの際もかけがえのない盟友となる。ルシノビッチ氏は、Process Explorer(と同氏が開発した他のツール)を使用して、システムの問題とその原因を突き止める事例を幾つか、動画で紹介している。Windows Systeminternals TechCenterでは他にもさまざまなアプリケーションが公開されているが、Process Explorerは最初に使用すべきツールでもあり、常に手元に置いておきたいツールとして右に出るものはない。
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