2011年にタイで発生した洪水によって、世界的なHDDの供給不足が懸念されている。企業向けストレージ市場も深刻な事態に陥っている。
数カ月前から警告されていたが、2011年に起きたタイの洪水被害によるHDD供給不足の影響が、企業向けストレージ市場で出始めている。価格の高騰や納期の長期化、人気ドライブ製品の品薄など、状況は深刻だ。
洪水被害により、2011年第4四半期(10〜12月)のHDD出荷台数は約30%減少し、多くのデータストレージシステムベンダーが製品価格を5〜15%ほど値上げした。既にHDD不足の影響は、ディスクを購入する必要がある企業のIT部門にも及びつつある。ベンダーやアナリストは今回の供給不足を一時的なものとしているが、ユーザーサイドでは価格上昇が常態化するのではないかと危惧する声も少なくない(関連記事:CIOはストレージのコストと複雑さに窒息寸前)。
「ガソリン価格と同じような状況にならないことを望む」と話すのは、米High Moon StudiosのITディレクター、ダン・マルキーウィッツ氏だ。「いつものことだが、何かあると必ず価格は上昇し、決して元の状態に戻らない」
マルキーウィッツ氏はコスト削減のために、購入したドライブを自分自身で米Nexsanのストレージエンクロージャにインストールしている。以前139ドルで購入した3TバイトのSATA HDDの価格が200ドルから250ドルに高騰しているのを見た同氏は、200Tバイトの災害復旧(DR)プロジェクトを少なくとも6カ月延期することにした。
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