仮想マシンの集約率の策定は極めて難しい 。利益のために集約率を高め過ぎれば不具合の原因になる。では、多くのITマネジャーはどのような集約率を採用しているのだろうか。
仮想マシン(VM)の理想的な集約率を判断するのは一筋縄ではいかない。大規模サーバや多数のコアが従来よりも低コストで利用できるようになってきていることは、集約率を高めるのに好都合だ。それでも、ライセンスモデルやアップタイムの問題から、ITマネジャーは集約を過度に行わないようにしている。
VMの集約戦略の策定では、集約率はどのレベルになると高過ぎるのか、どのレベルになると低過ぎるのかが問題になる。実際の仮想環境でその答えを出すのは、極めて難しいことがある。
サーバ仮想化が普及し始めた当初は、サーバ集約率は「高いほどよい」というのが大方の見方だった。ITマネジャーは、1台のサーバにできるだけ多数のVMを詰め込もうと考えた。ハイパーバイザーへの投資から最大限の利益を得るためだ。
しかし、仮想化はその当時、トランザクションの少ない軽いワークロードの処理に利用されていた。最近では、VMでダウンしてはならないミッションクリティカルなアプリケーションがホストされることがますます増えている。こうしたアプリケーションは、特に、お粗末なキャパシティープランニングのような単純な原因でダウンすることは許されない。そのため、サーバ集約率の追求の行き過ぎに大きくブレーキがかかった。ITマネジャーは偏向を改め、適切なリソース配分、アップタイム、キャパシティープランニングを重視することを迫られたのだ。
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