シーメンスPLMソフトウェアは「Teamcenter」のソリューションモジュールとして利用できる是正措置・予防管理(CAPA)用ソフトウェアの提供を開始する。製品データと品質データを結び付け、品質問題をエンタープライズ規模で可視化できるため、一貫性をもった品質管理プロセスを実行できるという。
ドイツSiemensは、製造業の品質向上とコスト削減に役立つ、是正措置・予防管理(CAPA:Corrective Action and Preventive Action)と課題管理を実現するためのソフトウェアを発表した*1)。シーメンスPLMソフトウェアが同社のPLM製品「Teamcenter」のソリューションモジュールとして提供する(図1、図2)。
*1) 市場調査会社である米Aberdeen Groupによれば、PLMと品質管理を連動させると、内部・外部の失敗コストを50%以上回避できる。このため、品質に関わる全コストを8%削減できるという。
是正措置・予防措置プロセスとは、ISO 9000で定められた品質マネジメントシステムの一部となる仕組みだ。製品の開発開始から、製造、流通・販売までをカバーしており、販売終了後についても考慮されている。具体的には製品に対する苦情や不良品の出荷、製品の回収などの情報をPDCAサイクルを利用して開発、製造、流通などの段階にフィードバックする。こうすることで、問題の発生を予防することが目的だ。
「例えば医療機器製造において、FDAや薬事規制法に対応することは、製品の商品化において必須事項だ。苦情報告に対してどのような是正措置、予防を行ったかという記録を残し、後日トレースできることが、FDA対応において必須とされている」(シーメンスPLMソフトウェア)。
PDCAサイクルを利用した問題解決型の品質管理手法「8D(Eight Disciplines Problem Solving)」(図3)*2)に対応しており、品質管理チーム作りから、問題の定義、暫定的な解決、根本的な原因追及、再発防止などの一連の流れに従って対策を立て、実行できる。
*2) 8Dは米Ford Motorが開発した手法。第二次世界大戦中に米軍が軍用規格として採用している。Ford Motorは、1990年代に8DをGlobal 8Dとして改訂した。
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