検証結果が示す“ウイルス対策ソフト限界説”のウソ、ホントウイルス対策ソフトのマルウェア検出率を比較(後編)

巧妙な手口で企業資産を狙うマルウェア。ウイルス対策ソフトを容易にかわす攻撃の登場により、その限界説もささやかれている。マルウェア侵入テストで46のウイルス対策エンジンを検証してみた。

2013年05月27日 08時00分 公開
[Joe Granneman,TechTarget]

 特定の標的を執拗に狙うAPT(Advanced Persistent Threat)攻撃が後を絶たない。前編の「比較して分かったウイルス対策製品の実力」に続き、主要なウイルス対策製品のマルウェア検出率を検証する。

侵入テストフレームワークを使ったパッケージング

 今回は、人気の侵入テストフレームワーク「Metasploit Community Edition」を活用したテストの結果を紹介する。このツールはオープンな開発への貢献と柔軟性で定評がある。エクスプロイトやバックドアをファイルにパッケージングして侵入テストに使える機能は、数年前に追加された。このツールでは、PDFやMicrosoft Officeの全標準フォーマットなど、多くの人気ファイルフォーマットが作成できる。また、デフォルトのMicrosoft Windowsプログラムファイルをテンプレートとして、実行可能ファイルを生成することも可能だ。ユーザーは何の不審も抱かずにメモ帳(notepad.exe)を実行し、それが改ざんされていることにも気付かない公算が大きい。侵入テストではこの方法でウイルス対策エンジンをかわし、マルウェア作者が本物らしく見せかけた不正なコードを生成する手口をシミュレートできる。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...