IFRSプロジェクト、成功と失敗の境目は今こそIFRS再入門【第2回】

IFRSの適用が決まったらまずやるべきことは何なのか。3つのフェーズに分けることができるIFRS導入プロジェクトの基本と、効果的な進め方を紹介する。

2013年09月17日 08時00分 公開
[野口 由美子,イージフ]

「適正性を確保する取り組み・体制」を整備するには

 2013年8月に金融庁が公表したIFRS(国際財務報告基準、国際会計基準)の任意適用に関する内閣府令の改正案では、IFRSを採用する企業の要件を「IFRSに基づいて作成する連結財務諸表の適正性を確保する取り組み・体制整備」としている。従来の要件は、この他にも上場会社であることや、連結子会社が一定以上の規模であることなどがあったのに対して、改正案は大幅に要件を緩和し、多くの企業がIFRSを採用できるようになっている。つまり、IFRSが現実的な選択肢となりつつある企業にとって、「IFRS適用の適正性を確保するための取り組みや体制」をいかに整備するかが唯一の要件となった形だ。

 IFRS適用の要件が少なくなったといっても現状の日本基準からIFRSへスムーズに移行し、かつ、継続的にIFRSを適用できる体制を構築するには、周到な計画を基に十分な準備が必要である。本記事では、IFRS採用までの計画策定のポイントを紹介する(第1回記事:IFRS任意適用を真剣に考えるべきこれだけの理由)。

IFRS導入の準備は3つのフェーズで進める

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