モバイル広告ネットワーク企業Billy Mobileは、Hadoopを中核とするビッグデータ分析環境に社運を賭ける。Kafka、Spark、Storm、Hive、HBaseで構築した意思決定アルゴリズムとは?
スペインのバルセロナを拠点とするモバイル広告ネットワーク企業Billy Mobileは、米Apacheソフトウェア財団の「Apache Hadoop」に社運を賭ける。2013年末に設立された同社は、自社の成長を支えるため、米Hortonworksとテクノロジー使用契約を交わした。
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Billy Mobileのビジネスインテリジェンスマネジャー、ジェフリー・クリーブス氏は次のように語る。「Hadoopを使用する企業はあるが、恐らく部門レベルでの使用だ。当社は自社のテクノロジーモデルの90%にHadoopを採用している。使用しているのは、『Kafka』『Spark』『Storm』『Hive』『HBase』だ。当社がHortonworksと手を切るとしたら、終わりを迎えるのはビジネスの一部ではなく、全てだ」
同社は、データの収集、処理、分析にHortonworksの「Hortonworks Data Platform」(HDP)を使用する。これに置き換える前は、「PHP」「MySQL」、オランダElasticの「Elasticsearch」を採用していた。
「Elasticsearchはプライマリーデータストアにはなり得ない。ビジネスインテリジェンス用のドライバがないからだ。これに対して、HDPには必要なODBCドライバが存在する」とクリーブス氏は話す。
クリーブス氏によると、Billy Mobileはモバイルプラットフォームにおけるパブリッシャーと広告主の架け橋になり、「パブリッシャーの資産を収益に結び付ける手助けをし、通信業者にアプリエコシステムを開放する」ことを目指しているという。
同社は主にスペイン語圏で事業を展開しているが、インドやアジアにも進出している。現在のところ、1日当たりのアクセス数は2500万程度だが、Hadoopを使用して事業を拡大することで、1日当たり数十億のアクセスを目指している。
同社のデータチームは、データを視覚化するツールとして米Tableau Softwareの「Tableau」を使用している。このデータチームは2人のデータサイエンティストとクリーブス氏の3人編成だ。クリーブス氏の役割は、商業的に最も魅力のある利用状況を特定することだ。「データサイエンティストは、この情報を土台に、どの広告をどのユーザーにどのタイミングで提供するかを決めるアルゴリズムを生み出す」(クリーブス氏)
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