世界24カ国の上級管理職1140人を対象に、可用性に関するアンケート調査を実施した。その結果、サーバ仮想化の現状、投資意向、バックアップや災害復旧の体制が見えてきた。
サーバ仮想化の全盛期は今も続いている。そしてサーバ仮想化のムーブメントは、災害復旧(DR)システムとストレージのアップグレードにまで波及している。
本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 4月20日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。
なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。
しかし意外にも、データセンターで稼働しているワークロードの中で、仮想化されているものは半数にも満たない。その一方で、クラウドストレージの利用はプライベートかパブリックかを問わず、かなりの勢いで拡大している。
仮想化やバックアップソフトウェアを手掛けるVeeam Softwareは2015年後半、IT部門の決定権を持つ上級管理職1140人を対象とする、可用性に関するアンケート調査を実施した。アンケートの回答は世界24カ国から寄せられた。彼ら・彼女らの所属企業の業種は多岐にわたる。そして回答者の大半は、従業員1000人以上の規模の企業に勤務している。そのうち約3分の1は従業員5000人超の企業に在籍している。
同調査によって、回答者の勤務先である大企業では、計画外のシステム停止が年間平均15回発生しており、その対策に1時間当たり平均8万ドルの費用が掛かっていることも判明した。
以下に、世界各地の実例から得られた知見を詳しく説明するとともに、一部の分野については英国企業のみで集計した数字と比較した分析結果も紹介する。
サーバ仮想化は、データセンターをアップグレードする際に最も多く実施される施策であり、回答者の63%がこの分野のプロジェクトに投資している。次に多いのがOS(54%)で、以下DR(53%)、ストレージのアップグレード(47%)、 仮想デスクトップ(44%)と続く。
企業の投資対象として最も人気があるのはプライベートクラウドインフラで、42%となっている。続いて注目を集めているのがパブリッククラウド(SaaS)とIaaSで、ともに38%だった。災害復旧サービス(DRaaS:Disaster Recovery as a Service)と答えた回答者は30%だった。
データセンター変革の契機として最も多く挙がったのは「顧客に年中無休のオンラインサービスを提供するため」で、この回答は68%にも上った。また、回答者が投資の主な理由として挙げたのは「運用経費の削減」で65%。一方、60%は「セキュリティと内部統制の強化」と回答している。
IT部門に対する社内からの要求が厳しくなっている分野として多くの企業が挙げたのが、システム停止時間の最小化(61%)とデータへのアクセスの保証(61%)だった。
同調査で明らかになった数字の中で重要なものとして、社内ワークロードの仮想化率が挙げられる。
本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。
■Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー
Computer Weekly日本語版 4月6日号:モバイルアプリのあきれた実態
Computer Weekly日本語版 3月16日号:Microsoftが米国政府と全面対決
Computer Weekly日本語版 3月2日号:ストレージ階層化活用の勘所
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
IT業界では「仮想化」にまつわる混乱が続いており、企業は現状の仮想化環境の再考を迫られている。そこで、仮想化環境の移行先として、また、加速するビジネス環境に対応したプラットフォームとしても適した解決策を紹介する。
BroadcomによるVMwareの買収により、VMware製品のライセンス体系は大きく刷新された。永続ライセンスの廃止やエディションでの提供といった変更がある中で、自社はどのように仮想基盤を見直していけばよいのか。そのヒントを紹介する。
IT環境の多様化・複雑化に、VMware買収の話が加わって、組織のIT担当者の悩みは増える一方だ。このような状況において、管理運用の簡素化とリスクの軽減をどのように実現すればよいだろうか。
仮想化環境の移行を考える際は、「現環境と同じ機能が移行先でも利用できるのか」「ライセンス管理の負担は軽減できるのか」など、さまざまな検討事項が生じる。これらを解決し、簡単に移行を実現するための6つのステップを紹介する。
BroadcomはVMware買収後、製品ポートフォリオやライセンス体系に大きな変更を加えた。ユーザー企業はこの変化にどのように対処し、今後のIT戦略、仮想化戦略を検討、構築していけばよいか。
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...