サーバレスには多くのメリットがある。プロビジョニングもサーバの管理も必要もない。しかし、サーバレスを使うなら4つの課題を覚悟すべきだ。
コンテナとサーバレスコンピューティングのテクノロジーの概念は、ファンを魅了し、IT部門を困惑させる。コンテナはある程度親しみを持たれている。だがサーバレスに関しては、多様なIT戦略にどのような役割を果たせるのかを分析している企業が多い。
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コンテナは仮想化技術が進化したものだ。コンテナは基盤となるホスト実行環境から抽象化されるため、他の環境にも、複数のクラウド間にも移植できる。
一方、サーバレスはクラウドコンピューティングが進化したもので、この名称はあまり適切とはいえない。サーバレスは「サーバ不要」という意味ではなく、開発者が基盤となるサーバやその処理能力の管理を気にする必要がないことを示す。開発者はサーバレスAPIを使用してアプリケーションの機能を作成し、基盤となるサーバレスプラットフォームに展開するだけだ。その後は、プラットフォームが使用状況に基づいてリソースのプロビジョニングやスケールアップ/ダウンを引き受ける。プラットフォームがサービスを自動的に管理するため、運用コストは下がる。開発者は使用した分だけ支払えばよい。
2014年、Amazon Web Services(AWS)の「AWS Lambda」の登場によってサーバレスの人気が急上昇した。このとき、Microsoftの「Azure Functions」、Googleの「Cloud Functions」、オープンソースの「OpenWhisk」が登場する下地が作られた。
コンテナとサーバレスは両立する。どちらのニーズもある場合、2つをうまく組み合わせてビジネスやその他の機能を管理するアプローチにより、非常に効率が上がる可能性がある。
ベンダーロックインと細かい管理が大きな懸念になるなら、コンテナを選ぶとよい。一般に、サーバレスは限られたタスクに使用される。例えば、定期的に使用される機能や、専用の仮想マシン(VM)に複数のエントリポイントを持つアプリケーションの実行などだ。VM自体はコンテナを用いた方が効率が良い。
サーバレスにはコンテナに比べて多くのメリットがある。サーバレスはビジネス上の機能の実行ではなく、実用的な機能に多く利用される。また、需要の急増に応じて自動的に拡縮可能で、コストモデルを細かく設定できる。
さらに、プログラムは要請に応じて実行され、終了する。そのため運用の単純性とコスト削減が可能だ。特に重要なのは、製品ライフサイクルの効率が上がり、オーバーヘッドが少なくなることだ。サーバレスは、クラウドをユーティリティーのように確実に機能させる下地となる。VMのプロビジョニングや事前に契約は必要ない。企業は利用した分だけ支払うことになる。
ただし、サーバレスはリスクを伴う。
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