クラウドサービス非依存
「Kubernetes as a Service」とは何か
多くの人がKubernetesのメリットを認識しているが、これを実装するにはスキルとノウハウが必要で、何から手を付ければいいか分からない、という人もいるだろう。
Wikipedia、ハッカーフォーラムの議論、開発チーム自身によれば、「Kubernetes」と名付けたのはギリシャ語の「κυβερνήτης」が「統治者」「操舵(そうだ)手」「船長」と訳され、さらに、ラテン語の「gubernare」(訳注)が「統治」と訳されるためだという。
訳注:gubernare(グーベルナーレ)は英語の「government」「governance」の語源。
この命名は全く理にかなっている。というのも、Kubernetesはプライベート、パブリック、ハイブリッドクラウドのLinuxコンテナ管理に用いるオーケストレーション技術だからだ。
Kubernetesを支える人々の言葉を借りると、Kubernetesはコンテナ化されたワークロードやサービスを管理するためのオープンソースのプラットフォームで、移植と拡張が可能であり、宣言型の構成と自動化の両方を促進するという。
それがKubernetesだとしたら、「Kubernetes as a Service」(KaaS)とは何だろうか。
KaaSは、コンテナ化されたワークロードのオーケストレーションと管理のノウハウを手に入れる手段だ。ただし、それが小さな(コンテナ化された)単位で手に入る。これにより、オンプレミスとクラウドベースのコンテナクラスタを管理・破棄する機能がプロジェクト単位にオンデマンドで提供される。
KaaSを提供するのは誰か。
それは、米サンディエゴを拠点とする企業Kazuhm(カズーム)だ。
リソースの確保(と再取得)
Kazuhmの提案は次のようなものだ。テクノロジー部門はもっと多くのコンテナを使ってコンピューティング負荷の高いワークロードを管理したいと考えている。だがコンテナ管理ソリューションは、(一般に)マルチクラウド、ハイブリッドクラウド、オンプレミスの各分散型コンピューティング環境でコンテナを正しく管理するためのリソース確保についての懸念、特にユーザーがデスクトップでワークロードを運用できるようにするためのリソース確保についての懸念に対処しない。
KazuhmのCEOティム・オニール氏は次のように話す。「迅速性が重視される昨今、厄介な問題や過剰なコストを生じさせることなく、クラスタを素早く簡単に稼働させて破棄する重要性がかつてないほど高まっている。Kubernetesの採用は急造している。だがKubernetesのメリットを認識している多くの人々は、いまだ何から着手したらよいか分からず実装できていない。誰もがコンテナと分散コンピューティングにアクセスできるようにするための鍵は、リソースの再取得とユーザーフレンドリーなエクスペリエンスの2つだと当社は考えている」
Kazuhmは、企業が既存のITリソースと未使用の処理能力を再取得し、デスクトップ、データセンター、クラウド、エッジのファブリック全体でワークロードを管理できるようにする。これにより、企業の既存のハードウェアとクラウドリソースを兼ね備えたオンデマンドのKubernetes環境が構築される。Kazuhmは、専用ハードウェアの要件がなくなり、クラウドコストの削減を実現すると主張する。
KazuhmのKaaSはクラウドの違いには依存しない。企業がどのクラウドベンダーを選択しても、一貫したユーザーインタフェースを提供する。
コマンドの複雑さの軽減
ユーザーは(「Amazon Web Services」や「Google Cloud」などの)異なるクラウドでコンテナを管理するためのコマンドや具体的な方法を知る必要がない。
「プッシュボタン」式のアプリケーション導入方法もあるため、(データサイエンティストやデータエンジニアなどの)DevOps担当者以外のユーザーもコンテナベースのアプリケーションをセットアップしてから導入することができる。
本稿執筆時点では、最大10個のオンプレミスノードでKazuhmのKaaSを無料で利用できる(「Kazuhm Basic」)。管理できるクラウドリソース数に制限はない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Computer Weekly日本語版
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略 -
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「サプライチェーン最適化」実践ガイド:効果的な意思決定を実現する秘訣とは? -
製品資料
[株式会社リンプレス] 非デジタル/IT人材を「自走するDX推進者」に変えるための育成ロードマップ -
市場調査・トレンド
[ワンアイルコンサルティング株式会社] AI時代の組織設計:「判断と責任」を人に残すための2つの原則とは? -
技術文書・技術解説
[ワンアイルコンサルティング株式会社] システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
2
「完璧な設計」なのに3000万円溶けた AWSの失敗事例から学ぶ3つの教訓
-
3
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
4
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
5
「AIバブル」は崩壊するのか? 熱狂の後に来る“尻拭い”と4つの防衛策
-
6
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
7
パナソニックが国内製造26拠点のERPを「SAP S/4HANA」に統一 アドオン7割削減
-
8
守るべきは「開発者のフロー状態」 AIによる生産性改善の6施策
-
9
高額な「AI PC」を一般従業員も使えたら? 費用のハードルを一気に下げる方法
-
10
「RAGの利用」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
2
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
3
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
4
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
5
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
6
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
7
「人員を増やす」という選択肢はない 情シスが負の連鎖から抜け出すには?
-
8
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
9
「問題が深刻化しやすいプロジェクト管理」から脱却する方法とは?
-
10
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー