Intelがオープンソースのディープラーニングツール「Nauta」を公開した。Nautaでどのようなことができるのだろうか。
人工知能(AI)のユースケースはまだごく初期段階にあるといえる。企業はAIによってビジネスモデルを強化するユースケースを依然模索中だ。Gartnerの試算によると、AIの展開は2022年までに約4兆ドル(約444兆5000億円)に達する見込みがあるという。その成長の鍵がディープラーニングだ。
企業におけるディープラーニングはイメージしやすい。だが、複雑でリスクが高く、時間がかかる課題であることは変わらない。ディープラーニングソリューションの連携、検証、最適化が難しいためだ。
こうした課題に応える試みの一つが、「Kubernetes」を使用する分散型ディープラーニング向けの新しいオープンソースプラットフォーム「Nauta」だ。
Nautaは「Xeonスケーラブル・プロセッサー」ベースのシステムでディープラーニングモデルのトレーニング実験を行うための、マルチユーザー分散コンピューティング環境を提供する。スケーラビリティの確保と管理にKubernetesを利用し、「Kubeflow」と「Docker」を使ってコンテナ化した機械学習を実行する。
トレーニング結果はコマンドラインインタフェース、Webインタフェース、「TensorBoard」で表示・監視できる。
カスタマイズ可能なディープラーニングモデルテンプレートも利用できる。またモデルのテスト用にバッチとストリーミングの2つのインタフェースをサポートする。
Intelによると、Nautaは開発者とデータサイエンティストのワークフローを念頭に置いて開発されているという。
「Nautaは企業での使用に堪えるスタックだ。運用環境に導入するモデルを学習させるためにディープラーニングワークロードを実行する必要があるチームを対象にしている。単一または複数のワーカーノードでコンテナ化したディープラーニングの実験を定義し、そのスケジュールを設定できる。こうした実験の状態や結果をチェックして、細かい調整や追加の実験を実行したり、トレーニングを終えたモデルを展開に向けて準備したりすることができる」(Intelのプレス発表)
この発表は、Nautaを利用すれば機械学習に熟練した開発者や運用担当者のベストプラクティスをユーザーが共有できるようになることを示している。
抽象化のどのレベルでも、開発者はKubernetesに立ち返ってプリミティブな機能を直接使用する機会がある。
Nautaを利用すれば、Kubernetesの初心者でも安全策を用意した状態で実験できるようになる。
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