「Android 6」以降では、2022年3月以降のアップデートでSMS用アプリケーション「Message」に新機能が加わる。アナリストが「劇的ではないが便利だ」と評価する、それらの機能とは。
Googleは2022年3月10日(現地時間)に公式ブログのエントリ(投稿)で、「Android」のアップデートの内容を発表した。Androidのバージョン6以降を搭載するスマートフォンやタブレットに、このアップデートを順次提供するという。
特筆すべきはAndroidのショートメッセージサービス(SMS)用アプリケーションである「Message」の新機能だ。Googleは新たに、仕事用のメッセージと個人用のメッセージを別々のタブに振り分け、仕事用のメッセージを確認しやすくする機能を提供する。
通信関連コンサルティング会社dBrn Associatesのアナリストであるマイケル・フィネラン氏によると、この機能はメールクライアント「Microsoft Outlook」で受信メールを自動振り分けする機能と似ている。このような機能は概して「劇的な変化はもたらさないが、便利だ」とフィネラン氏は評する。
仕事関連の重要なメッセージを見落とさないための新機能もAndroidに加わる。これは数日間返信していないメッセージがあると、「Received 3 days ago. Reply?」(3日前に受信しました。返信しますか?)といったリマインダーを送信する機能だ。既にGoogleのメールサービス「Gmail」に同じ機能がある。
Googleのグループプロダクトマネジャーを務めるヤン・イェンジェヨビッチ氏は公式ブログで次のように述べている。
重要なメッセージとそれ以外のメッセージを見分けるのは難しく、見落としやすい。新機能はメッセージの混在を解消して、重要な会話を見落とさないようにします
Appleの「iPhone」とAndroidデバイスの間の互換性の問題にも修正が加わる。Messageは、iPhoneでメッセージに付けられた「いいね」マークや「笑」マークなどのリアクションを絵文字に変換するようになる。これまではテキストに変換していた。Androidデバイスから送信した動画が、iPhoneで不鮮明になる問題も解消する。
Message以外の新機能もある。音声アシスタント「Google Assistant」(Googleアシスタント)と非接触型決済サービス「Google Pay」の連携で、「ParkMobile」といった駐車場アプリケーションの料金支払いが音声指示だけで進められるようになる(米国のみ)。例えばエンドユーザーが「Hey Google」と話し掛け、Googleアシスタントの音声案内に従って支払い手続きや時間延長手続きをする流れだ。
新しいウィジェット「Screen Time」(スクリーンタイム)は、その日に最も多く使用したアプリケーション3つとその使用時間を表示する。Androidのファイル共有アプリケーションは、1台のデバイスだけでなく、近くにある複数のデバイスとドキュメント、リンク、写真、音声ファイル、フォルダ全体を共有できるようになる。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2024年10月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...
堀江貴文氏のラジオ局と業務提携 売れるネット広告社がマス媒体に進出
売れるネット広告社は、実業家の堀江貴文氏が代表取締役会長を務める福岡県のラジオ局CRO...
AppleとMetaの戦い――AR・ウェアラブル領域で、勝つのはどっち?
Metaは年次イベント「Meta Connect 2024」において最新のARグラス「Orion」のプロトタイ...