“犯罪者ユーチューバー”はマルウェア拡散動画をこうしてバズらせるなぜ子どもが「攻撃者」になるのか【後編】

サイバー犯罪者グループは「YouTube」への投稿動画を使ってマルウェア感染を広げようとしている。専門家が「極めて悪質だ」と憤る、その手口とは。

2022年08月12日 08時15分 公開
[Alex ScroxtonTechTarget]

 チェコのセキュリティベンダーAvast Softwareが観察しているサイバー犯罪グループは、マルウェアの拡散に動画配信サービス「YouTube」(ユーチューブ)を使うことがある。Avast Softwareによれば、サイバー犯罪グループが制作して投稿した動画は、一見するとゲームの改造といった不正行為についての説明動画だが、動画内リンクをクリックするとマルウェアに感染する恐れがあるという。

“マルウェア拡散動画”を正当な動画に見せかける「ずるい方法」とは

 サイバー犯罪グループはメンバーに対し、動画に「いいね」ボタンを押して、正当な内容に見せかけるコメントを残すことを求める場合がある。これにより、YouTubeの仕組みを巧みに利用し、動画の信頼を高めるとともに閲覧者を増やす狙いがあるとAvast Softwareは説明する。

 「偽のアカウントやbotではなく、実在する人間を使って有害コンテンツを支持させる手口は、極めて悪質だ」と、Avast Softwareのマルウェア研究者、ジョン・ホルマン氏は語る。正規のアカウントから肯定的なコメントが寄せられていると、悪質なリンクが信頼できるものに見え、「クリックしてしまう人が増えてもおかしくない」と同氏は言う。

 Avast Softwareは、チャットサービス「Discord」を運営するDiscord社に、サイバー犯罪グループが11歳〜18歳の未成年者の獲得にDiscordを使っていることを報告した。それを受け、Discord社はサイバー犯罪グループに利用されたサーバを停止するとともに、Avast Softwareが見つけたマルウェアのサンプルを検出できるようにした。

 未成年者のサイバー犯罪を防ぐためには、技術的な対処にとどまらず、保護者による教育も重要だとAvast Softwareは強調する。「子どもは攻撃をある種の『冒険』と捉えるが、他人に重大な危害を与えることがあると、本人かその保護者は法的責任が問われる」と同社の研究チームは指摘。保護者は攻撃の重大性や法的責任について子どもに明確に伝える必要があるとAvast Softwareは指摘する。

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