公営のブロードバンド事業者であるNBN Coは、都市開発を進めるために光ファイバーだけでなく、さまざまなサービスやツールを提供している。西シドニーではどのような都市開発が進んでいるのか。
西シドニー国際空港(Western Sydney International Airport)のCEOであるサイモン・ヒッキー氏は、同空港を「デジタル技術を駆使して優れた運営効率を実現する空港」にすることを目指している。ヒッキー氏によれば、公営ブロードバンド事業者NBN Coとの契約はそのビジョン実現に貢献する。
NBN Coの光ファイバーネットワークは、デベロッパー(不動産開発事業者)が西シドニーでスマートシティー開発を加速させるための土台になると期待されている。
西シドニーには、ビジネス用に光ファイバーが整備された23個のエリアがある。「企業は有線ネットワークの通信技術である『イーサネット』や、10Gbpsに近いデータ転送速度、24時間365日で稼働するサポートセンターを利用できる」。NBN Coの新規開発担当エグゼクティブゼネラルマネジャーを務めるアンドリュー・ウォルシュ氏はそう説明する。
快適なブロードバンド環境を実現するための各種サービスを強調するNBN Co。特に同社が自信を見せるのは、新型の光回線終端装置(ONU)の「nbn Smart Places」だ。
nbn Smart Placesは、屋外など従来は光ファイバーネットワークの利用が難しかったエリアにも光ファイバーネットワークを延長できる。信号機、CCTV(ケーブルテレビ)、スマートポール(ネットワークに接続してさまざまな機能を提供する電柱)、デジタル掲示板、公衆無線LAN設備にブロードバンドサービスを提供することができるという。
「nbn Smart Placesは『Bradfield City Centre』のようなスマートシティーやスマートビルを開発するために重要だ」とウォルシュ氏は述べる。
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