西シドニーで進む都市開発 新型「ONU」で実現するスマートシティーとは光ファイバーで加速する都市開発【後編】

公営のブロードバンド事業者であるNBN Coは、都市開発を進めるために光ファイバーだけでなく、さまざまなサービスやツールを提供している。西シドニーではどのような都市開発が進んでいるのか。

2023年05月16日 05時15分 公開
[Aaron TanTechTarget]

 西シドニー国際空港(Western Sydney International Airport)のCEOであるサイモン・ヒッキー氏は、同空港を「デジタル技術を駆使して優れた運営効率を実現する空港」にすることを目指している。ヒッキー氏によれば、公営ブロードバンド事業者NBN Coとの契約はそのビジョン実現に貢献する。

NBN Coがビジネス向けに整備するブロードバンドとは

 NBN Coの光ファイバーネットワークは、デベロッパー(不動産開発事業者)が西シドニーでスマートシティー開発を加速させるための土台になると期待されている。

 西シドニーには、ビジネス用に光ファイバーが整備された23個のエリアがある。「企業は有線ネットワークの通信技術である『イーサネット』や、10Gbpsに近いデータ転送速度、24時間365日で稼働するサポートセンターを利用できる」。NBN Coの新規開発担当エグゼクティブゼネラルマネジャーを務めるアンドリュー・ウォルシュ氏はそう説明する。

 快適なブロードバンド環境を実現するための各種サービスを強調するNBN Co。特に同社が自信を見せるのは、新型の光回線終端装置(ONU)の「nbn Smart Places」だ。

 nbn Smart Placesは、屋外など従来は光ファイバーネットワークの利用が難しかったエリアにも光ファイバーネットワークを延長できる。信号機、CCTV(ケーブルテレビ)、スマートポール(ネットワークに接続してさまざまな機能を提供する電柱)、デジタル掲示板、公衆無線LAN設備にブロードバンドサービスを提供することができるという。

 「nbn Smart Placesは『Bradfield City Centre』のようなスマートシティーやスマートビルを開発するために重要だ」とウォルシュ氏は述べる。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...