世界中で「ChatGPT」の利用が広がりつつあるが、その技術や仕組みを深く理解せずに使っている人は少なくない。ChatGPTに関する基本的な情報を整理しよう。まずは「GPT」とは何かだ。
人工知能(AI)技術ベンダーOpenAIが開発したチャットbot「ChatGPT」は、テキストや画像などを自動生成するAI技術「ジェネレーティブAI」(生成AI)を実装したツールの代表格として、広く知られるようになった。ただしChatGPTのサービス名に含まれる「GPT」の意味を正しく理解している人は、それほど多くない。
ChatGPTと同じくOpenAIが開発したLLM(大規模言語モデル)が、GPT(Generative Pre-trained Transformer)だ。LLMは、膨大なテキストデータでトレーニング済みの言語モデルを指す。人が話す「自然言語」を処理するために役立つ。
GPTの「T」が指す「Transformer」(トランスフォーマー)とは、2017年にGoogleが発表した自然言語処理の論文で、言葉として初めて登場したディープラーニング(深層学習)モデルだ。つまりGPTは
ということになる。
OpenAIが初代GPT「GPT-1」を公開したのは2018年だ。その後「GPT-2」(2019年)、「GPT-3」(2020年)、「GPT-4」(2023年)と新しいバージョンを投入し、自然言語処理の的確さを向上させてきた。
次回からは、GPTとChatGPTの関係を詳しく見ていこう。
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