セキュアな通信を実現するVPN技術において、プロトコルの選択は重要だ。代表的なVPNプロトコルであるIPsecとSSLのどちらを選べばいいのか。
暗号化プロトコルに「IPsec」を用いたVPN(仮想プライベートネットワーク)である「IPsec-VPN」と、「SSL」(Secure Sockets Layer)を用いたVPNである「SSL-VPN」がある。両者は仕組みが異なり、長所や短所も違う。企業はどのように選び、使い分ければいいのか。
企業がVPNでアプリケーションごとやエンドユーザーごとのアクセス制御を必要とする場合は、まずSSL-VPNを検討すべきだ。クライアントデバイスへの証明書のインストールが難しい場合、もしくはクライアントデバイスで標準的なWebブラウザ経由で社内リソースにアクセスできれば十分な場合も、SSL-VPNを検討すべきだ。
一方、遠隔地のエンドユーザーに社内ネットワーク全体への幅広いアクセスを提供したい場合は、まずIPsec-VPNが適している可能性がある。Webブラウザではなく、特定のアプリケーションで利用したい場合は特にそうだ。
実際には、片方だけを選ぶ必要はない。両者を併用している組織も珍しくない。それぞれのVPNのセキュリティにおける特性が異なるからだ。とはいえ、VPN製品の購入、テスト、インストール、管理にはコストがかかるので、併用が現実的でない場合もある。
どのような選択であっても、既存の社内認証基盤やアクセス制御の仕組みと密接に統合して、全ての通信を信頼しない「ゼロトラストセキュリティ」の考え方を取り入れることが求められる。
他のセキュリティ製品と同様、VPN製品も導入前と後でテストが必要となる。確認すべき主な対象は次の通りだ。
米国Informa TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...