「敵」(攻撃者)の動きを知れば、先手を打って攻撃に対抗できる。本稿は、製造業を狙った攻撃を想定し、攻撃者の具体的な動きと、防御側が講じるべき対策をまとめている。
私は攻撃者で、これからあなたの企業を狙う――。攻撃を防ぐには、「攻撃者の視点」を理解し、どのような戦略やステップで攻撃を仕掛けるかを知ることが大切だ。本稿は、中堅の製造業企業を標的にした攻撃を想定し、“攻撃者のリアルな思考と行動プロセス” と、防御側が講じるべき対策を紹介する。あなたの企業が事前にどこを強化すれば攻撃リスクを減らせるかが明確になる。
製造業を標的にしたランサムウェア攻撃は活発だ。製造業は以下の理由で、「儲かるターゲット」として狙われる。
上記を踏まえ攻撃者は、「最も弱い入口を探す」「システム内で横展開する」「価値のあるシステムを把握する」「ランサムウェア感染によってシステムを暗号化して身代金を要求する」という流れで戦略を立てる。以下で詳しく見てみよう。
攻撃者はまず標的企業に対し、次のような情報を調査してシステムの弱点を把握する。これによって、侵入しやすい入口を特定する。
攻撃者は以下の手口を用いてシステムに侵入する。
たいていの場合、攻撃者が侵入に成功した後、次のように動く。
製造業を標的にした際、攻撃者は「生産ラインに近づくほど、価値が高いシステムに入り込める」と考えるため、システム(IT)から工場ネットワーク(OT)へ移動できるルートを探すと考えられる。
製造業の場合、攻撃の最終目的は以下のいずれかになる。
以下では、中堅の製造企業がすぐ着手でき、効果的に防御力を高められる対策を、優先度順にまとめて紹介する。
特に製造業は、保守業者のアクセスが野放しになりがちなので、「誰が」「いつ」「どこに」接続しているかの可視化が重要だ。
今回紹介した対策を「5つのポイント」にまとめると、以下の通りだ。
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