仕事の「主導権」を取り戻す秘策
時間はなぜ「溶ける」のか 一流CIOが実践する“冷徹”なスケジュール管理術
常にトラブルや会議に追われ、時間が足りない情シス責任者。海外IT企業のCIOが実践する、他者に時間を奪わせないための防衛術とは。3社の具体例を紹介する。
グローバルなチームの統括、常に届く多数の通知、予期しないトラブル対応――。CIO(最高情報責任者)の勤務時間は「午前9時から午後5時まで」という通常の枠に収まることはあまりない。仕事の開始時間は変動し、夜は海外との会議で埋まる。多忙なCIOはどのように1日を構成して効率よく働くようにしているのか。IT企業3社のCIOに、スケジュール管理について聞いた。
一流CIOのスケジュール管理術
仕事は何時に始まり、何時に終わりますか。
「通常、午前7時から7時30分の間に始める。勤務中は、常にデバイスや通知をチェックしている。通常、仕事が終わるのは、午後6時30分から10時の間だ。私はインド拠点も担当しており、インド拠点のリーダーシップ会議がある場合、通常夜に実施される。ストレスを発散するために、お昼の時間に散歩に出かけることを心掛けている。散歩中は電話を受けることができるので、仕事の対応が可能だ」
スティーブン・フランチェッティ氏(セキュリティベンダーSamsaraのCIO)
「仕事の開始時間は日によって異なる。例えば、午前7時の会議がある日には、テレワークにして家で働くことがある。そうすれば、1時間ほど時間の余裕ができる。通常、会議は午前8時や8時30分に始まる。週5日のうち、3~4日は午前8時に開始し、18時に終了する。これは成り行きに任せるのではなく、意図的に計画している。月に数日はインド拠点とWeb会議し、インド拠点の時間に合わせて夜に実施するようにしている。自分のスケジュール構成に関して主体性を持たないと、多数の会議を入れられてしまい、帰りが遅くなる恐れがある」
グレイム・トンプソン氏(データ管理ツールを手掛けるInformaticaのCIO)
「私は午前4時に働き始め、オーストラリア、米国、インドなど、各国向けの仕事をこなす。仕事が終わるのは、午後7時頃だ。出張する際には、現地のマーケティング担当者と会議をしたり、夜、会食が入っていたりするので、スケジュールが違う。出張中の典型的な日は午前6時から午後6時までがオフィスワークで、会食を経て、午後10時に帰宅する。ジムに行く時間はないし、個人の時間は寝る前だけだ」
ジョー・ロカンドロ氏(ソフトウェア保守事業のRimini StreetのCIO)
どのように時間を管理していますか。
「私にはアシスタントがいて、アシスタントが時間を管理してくれる。アシスタントにスケジュールづくりを任せ、私はその『指示』に従う。アシスタントとは週に数回ミーティングする他、常に『Slack』で連絡を取り合っているので、アシスタントは私の優先事項をよく理解している。私の優先事項は、顧客関連、エグゼクティブ関連、自社に関する主な運用項目、トラブルシューティングなどだ」
フランチェッティ氏
「CIOの仕事は、システム障害といった計画できない緊急事態が常にあるため、なかなかチャレンジングだ。幸いにもアシスタントがいて、リーダーやチームメンバーなど、さまざまなレベルの関係者とのミーティングがバランスよく入るよう、調整してくれている。私は会議に加え、プロジェクトとポートフォリオ管理に十分な時間を確保するようにしている」
「さらに、営業関連のための時間を確保している。例えば、営業担当者が電話をかけてきて『案件のサポートが必要』と言った場合、迅速に対応できるよう、毎週木曜日の午後に3時間をブロックしている。CIOとしての効果的な時間管理のこつは、優先事項を決めることやスケジュールを意図的に組むことだ。予期しない出来事に備えることも、CIOの仕事の一部になる」
トンプソン氏
「複数の国を担当するグローバルな役割では、仕事とプライベートの両立を図ることは非常に困難だ。鍵を握るのは、スケジュール管理能力の優れたアシスタントを持つことだと思う。そして、私に時間を求める人に対して厳しくなければならない。アシスタントを通さずに予定に入れられた会議は基本、断る。私は、担当する全ての国で、必ずアシスタントを通すよう、従業員にお願いした。社内で配る名刺には自分の連絡先は記さず、アシスタントの連絡先のみを記載している」
ロカンドロ氏
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