1300人規模のナレッジ基盤移行

「AIに聞け」はなぜ失敗する? 出前館に学ぶ“問い合わせ地獄”からの脱却法

社内にAIツールを導入しても、無秩序なデータ群しかなければ回答の精度は落ち、IT部門への問い合わせが増大する。1300人規模のナレッジ基盤を刷新した出前館の事例に解決の糸口を探る。

 「AIブーム」を背景に、社内ナレッジのAI活用が進んでいる。しかし、無秩序なデータ保管システム(ナレッジ基盤)にそのままAIツールを接続しても、古い情報や無関係なデータを拾い上げてしまい、「使えないAI」になるだけだ。その結果、従業員の自己解決を促すはずが、IT部門への問い合わせが逆に増えてしまうという本末転倒な事態になりかねない。

 全国でデリバリーサービスを展開する出前館も、かつては「検索結果の汚染」という構造的課題に直面していた。同社が以前利用していたツールは関連会社との共有システムだたため、検索時に不要な情報が常に混在していたという。必要な情報に素早くたどり着けない現場のストレスは、社内問い合わせの増加と業務効率の低下という形でIT部門を圧迫していた。

 旧ツールの保守期間終了が迫る中、出前館は単なる「ツールの乗り換え」ではなく、業務委託を含む約1300人規模の組織的なAI活用を前提とした根本的な刷新を決断する。目指したのは、単なるドキュメント保管庫ではなく、1300人規模の組織的なAI活用を前提とし、AIツールが正確な回答を導き出すためのクリーンなデータソースとして機能するナレッジ基盤の構築だ。

1300人の知見を集約する「次世代ナレッジ基盤」の必須要件

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