「クリニックITフォーラム2011」展示会リポート
イベントで見た、診療所IT化の近未来
2011年12月11日、日本科学未来館で「クリニックITフォーラム2011」が開催された。本稿では、その中から医療ITに関連した展示内容を紹介する。
このフォーラムは、医療IT製品の総合常設展示場「メディプラザ」が主催した医療関係者向けイベント。「最近のクリニックIT事情と、ちょっと未来のITクリニック像」をテーマに、IT化に取り組んでいる診療所の医師による基調講演、企業の製品展示やデモンストレーションを行う体験会などが行われた。
電子カルテやPACS、周辺システムにおける情報連携
医療機関では現在、各種検査機器やシステムのIT化が進んでおり、今後は電子カルテやPACS(医用画像システム)などとの情報連携が進むと予想される。今回は機器間連携に関する展示が多く見られた。
超音波診断装置との連携 日立メディカルコンピュータ
日立メディカルコンピュータは、同社のクリニック向け電子カルテシステム「Hi-SEED」「Doctor-SEED i」と、日立メディコの「Avius」、日立アロカメディカルの「プロサウンドα6」など超音波診断装置との連携デモを展示した。
患者IDなどで電子カルテや検査システムを関連付けることで、医用画像や動画など他システムが保有するデータを電子カルテ画面に表示する。
PACSとの一体型電子カルテ 三洋電機
三洋電機は、2011年12月7日に発表した 診療所向けシステム「Medicom-HRII Plissimo」を展示。Medicom-HRII Plissimoは、三洋電機の電子カルテ「Medicom-HRII」とパナソニック メディカルソリューションズのPACS「Plissimo」を一体化させたシステム。システムごとに保有していたデータを一元管理することで、システム間のデータ連携を容易にする。
院内のさまざまな紙媒体を電子化するソリューション
診療所にはカルテだけでなく、保険証や問診票、来院患者が持参した紹介状、検査結果など、さまざまな種類の紙媒体が存在する。それらの情報を素早く電子化できれば、診療所のIT化メリットはさらに広がる(関連記事:効率的な紙カルテのデジタル化がペーパーレスを成功に導く)。今回、そうした紙媒体の電子化を支援するソリューションが展示されていた。
付せん、しわがついた紙や診察カードもスキャン 京葉電子工業、コダック
京葉電子工業とコダックは、スキャナー「Kodak i2600スキャナー(Medical Scan)」を展示。エコー写真や付せんが付いた書類、カーボン用紙、プラスチックカードなどもまとめてスキャンしてJPEGやPDFなどに変換し、電子カルテに連動表示できる。
複合機とPACSの連携 コニカミノルタヘルスケア
コニカミノルタヘルスケアは、フルカラー複合機「bizhub C35」と医用画像ワークステーション「REGIUS Unitea」との連携デモを展示した。bizhub C35の操作パネルで患者情報(ID)などを入力すると、その情報をREGIUS Uniteaに反映させて画像データを取り込むことができる。
携帯端末を利用する情報連携の仕組み
在宅医療や訪問看護、救急医療など、院外での診療を支援するツールとしてスマートフォンなどの携帯端末に注目が集まっている。今回、そうした携帯端末に関する出展も多く見られた。
ナナオは、携帯端末内の医用モノクロDICOM画像を電子カルテ画像表示モニター「RadiForce」シリーズにGrayscale Standard Display Function(GSDF)形式で表示する連携デモを展示した。また、ラボテックと医療システムズは電子カルテとiPadの連携ソリューションを出展、メディカクラウドはCG動画による患者説明用アプリケーション「IC動画HD」などを展示していた。
その他、耳鼻咽喉科向けPACS「EZCap 2.5」(スリーゼット)、無床診療所向けレセプトチェックソフト「レセプト博士Neo For Clinic」(NTTデータ)、予約管理システム「iCALL」(エスプラント)など、診療業務の効率化を支援する製品やサービスが出展されていた。TechTargetジャパンでは、今回出展された製品への個別取材などを通して、診療所のIT化により役立つ情報を提供する予定だ。
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