業務におけるデータへの依存度が高まるなか、データウェアハウスにデータをロードするプロセスを自動化する「ジョブスケジューリングソフト」に注目が集まっている。
コネティカット大学へルスセンター(UCHC)の職員は、多数のソースシステムからデータを1つのデータウェアハウスに取り込む作業に常に追われていた。
UCHCは以前、データ管理業務をカスタムスクリプトや各種アプリケーションの機能、および人手で処理していたが、そのプロセスは完全なものではなかった。例えば、あるジョブは所要時間が16時間に上っていたため、担当チームはその処理が週末に行われるようにしていたと、同病院のデータサービス担当ディレクター、ブルース・E・ソールズベリー氏は語る。何か問題が発生した場合、システムが担当チームにアラートを送るようになっていたが、職員は手動でログインして問題を解明しなければならなかった。こうしたことから、データ管理に伴う超過勤務手当がかさみ、ジョブの処理プロセスも効率が悪かった。
ジョブスケジューリングは企業にとって厄介な問題になりやすい。業務におけるデータへの依存度が高まっているだけになおさらだ。ビジネスインテリジェンス(BI)を業務に不可欠なミッションクリティカルなものと考える企業が増える中、ソースシステムからウェアハウスに取り込むデータの鮮度と正確さの確保については、ますます不備が許されなくなっている。このため、UCHCが複数年のBIプロジェクトで使用する技術の評価を始めたとき、プロジェクトリーダーは、ソースシステムからデータを抽出してデータウェアハウスに移すという何百ものジョブの調整方法を慎重に検討したと、ソールズベリー氏は説明する。
これは多くの組織に共通する課題となっていると、調査会社プタク・ノエル&アソシエイツのパートナー兼創業者、リチャード・プタク氏は指摘する。大規模な組織では、データウェアハウスにデータをロードするジョブを1週間に何百件あるいは何千件も実行している。こうしたジョブの中には、相互に依存するものや、一定の順序で実行しなければならないもの、実行のために多大な時間やシステムリソースが必要になるものもある。問題は、手動の作業が必要な場合、データウェアハウスにデータをロードするプロセス全体が遅くなってしまうことだ。しかも、ジョブの失敗や手動のプロセスが、データの整合性を損なう恐れもあるとプタク氏は語る。
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