「資本消耗率ばかりを報告し、収益率について報告しないようでは、自分からコスト削減を求めているようなものだ」――Gartnerのアナリストが予算獲得の奥の手を語った。
予算を決めるときが来たら、CIOはこれまでとは違う新しい方法で財務アカウンタビリティについて考えるようにすればいい。そうすれば、一挙両得を狙えるはずだ。調査会社Gartnerは企業のCIOに対し、IT予算を決める際には、支出について論じるよりも、ITがビジネスにもたらすメリットに注目を向けるよう、奨励している。
Gartnerのアナリスト、マーク・マクドナルド氏は先ごろ同社が開催したSymposium/ITxpoカンファレンスで講演を行い、「資本消耗率(調達した資金を取り崩していく率)ばかりを報告し、収益率について報告しないようでは、自分から、さらなるコスト削減を求めているようなものだ」と語っている。
マクドナルド氏によると、IT予算は生来、えたいの知れない生き物のようなものだ。なぜなら、ITは会社の中で会社のために機能するものだからだ、と同氏は語り、おなじみのデータに言及している。それは、「IT支出の実に80%は事業の継続に充てられている」というものだ。
だが、会社に対するIT部門の貢献度が、IT部門の活動全体のわずか20%に基づいて判断されるのだとすれば、その会社はITがもたらす価値をほとんど認識していないことになる。財務アカウンタビリティについては、コストではなく「収益率」を基準に考えるべきだ、とGartnerはアドバイスしている。ここで言う収益率とは、「生み出された価値」を「投じたリソース」で割った値だ。つまり、言い換えれば、ITに投じたリソースのおかげで、どのようなビジネス上のメリットが実現したか、ということだ。
この方程式は、2つの方法で修正できる。事業価値(つまり、分子)を増やすか、あるいは、分子は変えずに分母(つまり、コスト)を減らすかだ。
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