CIOにとって、Wikiを導入する上での最大の課題は、コンプライアンス基準を満たせるようにWikiのセキュリティを確保しながら、企業と社員がWikiを使って業務を改善できるようにすることだ。
Wikiは多種多様な個人用途で使われるようになってきているが、企業への普及はなかなか進んでいない。管理やセキュリティ、コンプライアンスをめぐる懸念が背景にある。The Nemertes Research Groupの最近の調査によると、Wikiを利用している企業は37%にとどまっている。
それでも、Wikiを導入している企業のCIOは、さまざまなメリットを見いだしている。例えば、生産性の向上、電子メール利用の減少、会議の削減、知識共有の向上などだ。
「Wikiはわれわれにとって掛け替えのないツールとなっている」とIves GroupのCIO、テッド・ターナー氏は語る。同社は市場分析、デューデリジェンス、リスク評価情報といったサービスを提供している。「われわれは小規模だが成長企業で、社員の半数はリモート勤務だ。このため、インテリジェントコラボレーションが欠かせない」
ターナー氏によると、Ives Groupではすべての社員が、To-Doリスト管理やスケジューリング、プロジェクト進行、財務以外の報告など、さまざまな目的でWiki(オープンソースのDokuWikiをベースにしたもの)を使っている。
このWikiは1日でインストールできた上、コストは一切掛かっておらず、それでいて非常に強力だと、ターナー氏は語る。
「きちんと理解するのに1時間以上かかる情報は、すべてWikiに保存することになっている。保存された情報は、自動的にインデックス作成を経て社内に公開される」(同氏)
ターナー氏は、セキュリティには常に注意を払わなければならないと指摘する一方、このWikiに不正侵入されてもそれほど痛手にはならないだろうと語る。
「パスワードや機密情報など、重要な情報はWikiに保存しないようにしている」と同氏。「いずれにしても、われわれが行った設計から見て、われわれのWiki内の情報は傍受できないと思う」
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