シスコシステムズは3月5日、通信事業者/企業向けミッドレンジルータ「Cisco ASR 1000シリーズ」(以下、ASR 1000)を発表した。エッジネットワーク用途のサービスルータとして、新開発のプロセッサによる高度なネットワーク品質制御や省電力・省スペースを実現している。NTTが3月より開始予定のNGN(次世代ネットワーク)商用サービスのインフラに採用された。
ASR 1000は、ビデオ、音声、セキュリティなどさまざまなサービスを1台で集約処理するシャーシ型のサービスアグリゲーションルータ。ソフトウェア仮想化機能により、ハードウェアを追加せずにファイアウォールやレイヤー2/3 VPN、セッションボーダーコントロールといったサービス機能を同時に利用できる。3スロット(2RU)、8スロット(4RU)、そしてハードウェアの二重化に対応した12スロット(6RU)の3モデルがある。
ASR 1000の特徴は、独自開発のネットワークプロセッサ「QuantumFlow Processor」(QFP)を搭載する点。40の独立したパケット処理エンジンの並列処理により、12万8000個のQoSキューを処理しながら10Gbpsのスループットを出せるという。パケット転送用プロセッサモジュールの交換により、将来は20Gbpsないしは40Gbpsまで拡張できる。加えて、無停止でのシステム更新(ISSU)がハードウェアの冗長化なしで可能だ。
また、ASR 1000は省電力や省スペースを追求した設計になっている。ポート当たりの消費電力をCisco 7301と比べて46%削減できるほか、電源やインタフェースの収容効率が向上している。これにより、複数の専用機器で同等の機能を構成する場合に比べ、設置スペースが約半分に抑えられる。
ネットワークインタフェースを含まない最小構成時の価格は、3スロットモデルが469万9000円から、8スロットモデルが728万3000円から、12スロットモデルが857万5000円から。4月より発売が開始される。
同社社長兼CEOのエザード・オーバービーク氏は、製品発表会の席でNTT東日本/西日本が商用サービス化予定であるNGNのエッジサービスルータとしてASR 1000を採用したことを明かし、「コンシューマーとビジネス両方に向けたエニープレイ(any play:複合サービス)を実現する次世代ネットワークのプラットフォームに最適な製品」と、NGNとの親和性をアピールした。
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