サーバ仮想化は、データセンターのサーバチームとネットワーキングチームの役割を変えつつあり、両者の役割は区別しにくくなっている。サーバハードウェアの仮想化製品が、サーバ内にネットワークを作成するからだ。このデータセンター設計は決して扱いやすいものではなく、ITスタッフの役割の移行も簡単ではない。
本稿では、サーバハードウェア仮想化がデータセンターのネットワーキングに与えるインパクトについて詳しく見ていきたい。
VMwareの「VMware Infrastructure 3(VI3)」、Citrixの「XenServer」、Microsoftの「Microsoft Virtual Server」(と、近いうちに正式版が登場する「Hyper-V」)などで実現されるサーバハードウェア仮想化は、データセンター設計に大きな影響を与える。
ネットワーキングは間違いなく、そうした仮想化の影響を受ける分野の1つだ。
第一に、本格的な仮想化環境では各物理サーバが使用するNIC(Network Interface Card)が格段に多くなる。仮想化ホストが8枚や10枚、あるいは12枚のNICを使うことも珍しくない。これに対し、仮想化されていないサーバが使うNICは、2枚かせいぜい3枚だ。これは、エッジ/分散型スイッチがラックに設置され(一般に、ネットワーク配線の簡素化が目的)、それらがネットワークコアにアップリンクされるデータセンターで問題になる。こうした状況では、一般的な48ポートスイッチはそれぞれ10枚のNICを使う4台の仮想化ホストしか接続できない。ラック内のすべてのホストを接続するには、エッジ/分散型スイッチを増やさなければならない。
大抵の場合、ラック内に用意したエッジ/分散型スイッチが余る心配はない。ネットワーク接続を十分に利用しないサーバはほとんどないからだ。もともと、ネットワーキングリソースやそのほかのリソースの使用率が低いことが、企業が仮想化を導入し、ワークロードの統合や、消費電力、ラックスペース、冷却、物理サーバの削減を進める理由となっている。しかし、仮想化環境では、複数のワークロードが仮想化ホストに統合されていれば、ネットワークトラフィックはそのホスト上で実行されるワークロードの数に応じて増加する。このため、各物理サーバのネットワーク使用率が、仮想化前のように低くなることはない。
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