「VMware Horizon」で仮想デスクトップが正常に利用できなくなる「ブラックスクリーン」問題はなぜ起きるのか。主な原因のうち2つと、それぞれの対策を説明する。
VMwareのVDI(仮想デスクトップインフラ)ソフトウェア「VMware Horizon」で頻発する一般的な問題に「ブラックスクリーン」がある。ブラックスクリーンは、エンドユーザーが仮想デスクトップに接続すると、ディスプレイに黒い画面が表示され、すぐに接続が切断されてしまう問題だ。
VMware Horizonのブラックスクリーンは、仮想デスクトップ管理者であれば簡単に解決できることがある。大抵の場合、原因となるのは単純な設定ミスだからだ。本連載はVMware Horizonのブラックスクリーンの原因となり得る代表的な5つの問題と、その解決方法を説明する。
物理デバイスのディスプレイの解像度がVMware Horizonの利用に適していないことが原因で、ブラックスクリーンを引き起こすことがある。具体的には、IT管理者が構成した仮想デスクトップのテンプレートが、クライアントデバイスで利用できない高さの画面解像度を設定している場合に問題が起きやすい。
管理者は、仮想デスクトップの配信を制御するコネクションブローカー「Horizon Connection Server」(Horizon接続サーバ)の管理画面にログインし、デスクトッププール(用途に応じた仮想デスクトップの分類)の設定にアクセスすることで解像度を確認できる。画面解像度が静的な値に設定されていた場合は、その設定が全てのクライアントデバイスで利用できる解像度になっていることを確認する。仮想デスクトップの画面解像度をクライアントデバイスに合わせて自動で調整するように設定することでも、問題を解決できる。
VMware Horizonは、エンドユーザーの認証や管理にMicrosoftのディレクトリサーバ「Active Directory」を利用する。「Group Policy Object」(GPO:グループポリシーオブジェクト)は、Active Directoryのポリシー設定群だ。仮想デスクトップに接続するためのDNS(ドメインネームシステム)に関するGPOが破損すると、仮想デスクトップが利用できなくなる。この場合は、VMwareのサーバ管理ソフトウェア「vCenter Server」を使って仮想マシンを制御しながら、「Local Group Policy Editor」(gpedit.msc:ローカルグループポリシーエディター)を使ってGPOを置き換える必要がある。
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