IT管理者は仮想デスクトップインフラ(VDI)のリソースをバランスよく割り当てる必要がある。そのための方策を幾つか紹介しよう。
仮想デスクトップインフラ(VDI)に過剰なハードウェアリソースを割り当てないためには、どのようなリソースがどの程度必要かを把握することが欠かせない。
VDIで仮想デスクトップを問題なく動作させるには、適切なリソースが必要になる。問題は、そうしたリソースにはコストがかかることだ。ホストサーバ1台当たりの仮想デスクトップ数を最大限にして、ハードウェアの投資効率を高めようとすると、リソースの過剰割り当てを招きやすく、VDIのパフォーマンス低下にもつながる。最悪の場合、仮想デスクトップが機能しなくなる可能性もある。
幸い、VDIリソースの過剰割り当てを防ぐための対策が幾つかある。
まずパフォーマンスモニタリングツールを使って、各仮想デスクトップが消費するリソースを測定しよう。リソース消費のベースラインを明確にすれば、VDIの各ホストサーバで問題なく稼働させられる仮想デスクトップの最大数を割り出せる。
各ホストサーバで処理可能な仮想デスクトップ数を算出する際は、「ホストサーバのリソース全てを仮想デスクトップに配分できる」と考えてはいけない。仮想デスクトップの基盤となるハイパーバイザーにも、メモリやストレージといったリソースが必要だ。加えて、VDI環境ではリソースの需要が急増しやすい。ホストサーバのリソースを過大に配分してしまうと、需要が急増したときにリソースが足りなくなる恐れがある。例えば、始業時に従業員のログインが集中するときは、リソースの需要が急増することは避けられないだろう。
パフォーマンスモニタリングツールを使用してリソース消費のベースラインを明確にする際には、需要に対する供給が最も少ないリソースに注意が必要だ。そのようなリソースはホスティング可能な仮想デスクトップの数を制限する。ホストサーバ1台当たり100台の仮想デスクトップをホスティングできるCPUリソースがあったとしても、メモリの量は25個の仮想デスクトップをホスティングする分しかない場合もある。この場合はメモリが制限要因となる。
VDIでは、ストレージのIOPS(1秒当たりのI/O)が不足しやすい。それを考慮する場合、各仮想デスクトップがストレージにかける負荷を把握することが重要だ。需要の急増時の負荷も確認しておく必要がある。仮想デスクトップごとに必要なIOPSと、ストレージシステムが提供できる総IOPSを比較するとよい。これにより、そのストレージシステムで処理できる仮想デスクトップの最大数が分かるため、ストレージリソースの過剰割り当ての回避に役立つ。
「RevOps」に関する実態調査 収益向上への実感やCROの設置率は?
ウイングアーク1stが実施した「RevOpsに関する実態調査」の結果です。
ピザ配達員とカーチェイス ペプシの大胆キャンペーンの狙いは?
PepsiはフードデリバリーサービスDoorDashとのパートナーシップ強化に伴い、アクション映...
健康意識は横ばいでも「体調データ測定」への関心は爆増 なぜ?――電通ウェルネス1万人調査
電通の専門組織の電通ヘルスケアチームは、日本全国の20〜60代の男女計1万人を対象に、第...