疑似的に情報セキュリティ事件・事故を発生させ、その対応の適切性の評価と緊急対応の訓練を行う。
日本ユニシスは11月11日、企業における情報セキュリティ対策強化の一環として「情報セキュリティ事件・事故対応シミュレーションサービス」を発表、提供を開始した。
情報セキュリティ事件・事故対応シミュレーションサービスは、疑似的に情報セキュリティ事件・事故を発生させ、セキュリティ被害の拡大を防ぐための事前訓練を行うことで、従業員の対応プロセスを評価するというもの。また、うまく対応できなかった場合は、その原因を調査して適切な助言とともに報告書を提出する。
同サービスでは、さまざまな脅威を想定したメニューが用意されており、導入企業の要望や企業風土、業界の特徴に応じたシミュレーションを選択して実施できる。
その結果から、現時点での企業の情報セキュリティ対策を評価でき、被害の範囲や実施すべき具体的な手順などを確認できる。また、事前に訓練することにより、実際に発生してしまった際の被害拡大を極力防ぐことにも役立つ。さらに同社では、疑似体験によって従業員の情報セキュリティ意識を向上させ、情報セキュリティ対策の抜け・漏れを発見できるなどの効果もあるとしている。
主なシミュレーションメニューは以下の通り。
・情報漏えい時の緊急対応シミュレーション 個人情報や機密情報などの情報漏えいが発生したケースを想定し、用意された緊急対応手順に従い対応ができるかなどを調査し、情報が漏えいしたときの組織的な対応を訓練する
・疑似標的型攻撃シミュレーション 特定の対象者にメールを送信し、疑似的な悪意あるWebサイト(URL)へ誘引された人数や対象者の行動を調査する
・疑似ウイルス感染シミュレーション 特定の対象者に疑似ウイルスメールを送信し、ウイルス対策ソフトで検知させてアラートを発生させ、適切な対応手順で報告できた人数やその時間などを調査する
・ソーシャルエンジニアリング・シミュレーション 電話による機密情報の聞き出し、物理的な構内侵入によるデータの持ち出し、書類廃棄物の調査による機密情報の収集などを試み、対象者の対応を調査する
・無線LAN不正アクセス・シミュレーション 無線LANの暗号化や認証制御によるセキュリティ強度や電波強度の調査、無許可のアクセスポイント調査、疑似侵入調査などを実施する
日本ユニシスは今後、シミュレーションメニューを追加し、それらのメニューと組み合せたサービスを提供する予定。3年間で1億円の販売を目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
IT環境の急速な変化により、従来のセキュリティ運用には新たな課題が生じている。特にリソースが限られている中堅・中小企業にとって、セキュリティと業務効率を両立させることは難しい。そこで注目したいのが、SASEマネージドサービスだ。
ファイル共有のセキュリティ対策として広く浸透している「PPAP」だが、昨今、その危険性が指摘され、PPAPを廃止する企業が急増している。PPAP問題とは何かを考えながら、“脱PPAP”を実践する2つのステップを紹介する。
セキュリティ強化を目指す企業が増える中、ゼロトラスト推進の難しさが浮き彫りになってきた。テレワーク対応などをゴールにするのでなく、「なぜゼロトラストが必要なのか」という原点に立ち返ることで、成功への筋道が見えてくる。
クラウド活用の進展と働き方の多様化に伴い、従来の境界型防御モデルでは対処しきれないセキュリティ課題が浮上している。本資料では、国内環境に最適化されたセキュリティ基盤を活用し、これらの課題に対応する方法を紹介する。
情報セキュリティにおいて、ランサムウェアは最大級の脅威だ。バックアップはランサムウェア対策の最後の砦ともいえるが、昨今はバックアップデータへの攻撃も目立ってきた。そこで、ストレージによる対策のアプローチを紹介する。
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。