連載の第2回はIFRS応用編です。IFRSを活用し、第1回で解説した「松企業」への変革を果たしたグローバル企業のITシステム、システム以外の側面も含めたグローバル経営管理モデルについて説明します。現在、日本でも松企業を目指して検討や構想を始めている企業もあり、日本企業にとっては、IFRSへの対応がグローバル経営管理モデル再構築の始まりになると考えています。
今回の世界同時不況は、世界の資本市場がもはや一体化していることを示しています。ITの急速な進展により、1国や1企業の動向が世界経済に瞬時に影響するようになりました。その影響の範囲は、先進国のグローバル企業にとどまらず、さまざまな国やその国内企業、消費者にまで及んでいます。
これまでの日米欧を中心とする世界三極、アジアを含めた四極といった地域や国という管理単位の壁はなくなり、新興国、途上国も含めて市場はつながってきています。まさに多極化という言葉で呼ぶことが相応しい多極一体型経済が、今後わたしたちがプレーし続けねばならない場所なのです。
このような環境下で各企業はどのような経営能力が求められるでしょうか。まず、地域や国を超え、本社と各拠点間の事業や製品、サービス、業務取引ごとの業績情報を“見える化”する力(マイクロ・マネジメント力)が求められます。さらにその実績値を踏まえて、タイムリーに業績を予測し、拠点ごとの対応アクションを促す経営能力が求められます。
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