ライブマイグレーションは無償。最新版XenServer 5.6とXenCenterの機能運用管理ツールから見るサーバ仮想化製品【第4回】

オープンソースのハイパーバイザーであるXenをベースにしたXenServerの最新版5.6と、運用管理ツールXenCenterを紹介する。

2010年06月28日 08時00分 公開
[宮原 徹,日本仮想化技術]

「Citrix XenServer」(以下、XenServer)は、オープンソースのハイパーバイザーであるXenをベースにした商用パッケージ製品である。無償で利用できるライセンスも用意されているため、スモールスタートで利用しやすい。今回はXenServerと運用管理ツール「XenCenter」を紹介する。

XenServerとは

 XenServerは、米シトリックス・システムズが販売している商用パッケージ製品である。XenServerはもともとXenの開発の中心を担ってきたXenSource社が販売していたが、2007年に米シトリックス・システムズがXenSouce社を買収したことで米シトリックス・システムズの製品となった。2009年3月にはXenServerを無償化し、大きな話題となった。2010年5月にはXenServer 5.6がリリースされた。

Xenハイパーバイザー

 XenServerのベースとなっているXenは、GPLでライセンスされたオープンソースソフトウェアとして開発されている。特にLinuxとの親和性の高さで人気がある。例えばAmazon EC2のようなクラウドサービスでもXenは使用されており、インストールされている台数でいえば「VMware ESX」や「Hyper-V」にも引けは取らない。

Xenのアーキテクチャ

 Xenはハイパーバイザー型だが、Hyper-Vと同様に、仮想ホストの管理やデバイスドライバによるI/O処理を引き受ける特別な仮想マシンが必要となる。この特別な仮想マシンを「Domain 0」、そのほかの仮想マシンを「Domain U」(準仮想化)、「HVM Domain」(完全仮想化)と呼ぶ。

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