2010年のインフラセキュリティ報告書によると、分散型サービス妨害(DDoS)攻撃はここ数年で桁違いの規模に拡大している。
米Arbor Networksは世界のインフラセキュリティに関するリポートをまとめ、2010年の1年間で分散型サービス妨害(DDoS)攻撃が規模、頻度ともに増大したと報告した。
Arbor Networksの調査によると、2010年で最も規模が大きかったのは、一度に100Gbpsで帯域が攻撃されたケースだった。報告書によれば、帯域攻撃が100Gbpsを突破したのはこれが初めてであり、2009年最大の攻撃と比べると102%増となった。同社のグローバルセールスエンジニアリング・オペレーション担当副社長 カルロス・モラレス氏によれば、同社が調査を開始した2005年と比べると1000%の増加になるという。
サイバー犯罪集団が大量のトラフィックを生成できるようになったのは、テクノロジーの普及によるものだとモラレス氏は解説する。3G、4Gに対応したスマートフォンと有線ブロードバンドネットワークとの間で、ボットネットが利用できる機器は何十億台にも上り、ほとんどのネットワーク事業者の帯域幅をはるかに上回るという。
また、「Anonymous(匿名)」集団のメンバーがWikiLeaks攻撃に使ったのと同様のアプリケーションレイヤーDDoS攻撃も増加傾向にある。この種の攻撃はさらに検出が困難で、高度なツールを使ってトラフィックを生成し、ファームウェアに何らかの形で処理させている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
企業のSNS活用実態 最も使われているのはX? Instagram?
企業はSNSをどのように活用しているのか。調査PRサービスを提供するPRIZMAが、最も使われ...
日本のモバイルアプリトレンド2025 クロスデバイス戦略とMMMの重要性とは?
急速に進化するモバイルアプリ市場においてAIと機械学習の活用が本格化し、マーケティン...
中国政府がTikTok売却先としてイーロン・マスク氏に白羽の矢? うわさの真相は……
米国で禁止か売却か――。判断が迫られるTikTokに驚きの選択肢が浮上した。売却先の一つ...