Windows 7の簡略版「Windows Thin PC」がリリースされた。メモリやCPUの性能不足からWindows 7をインストールできないPCでも、これを使えばWindows 7の機能を利用することができる。
IT部門が新しいハードウェアに投資することなくOSをアップグレードしたい場合、実質的なWindows 7の簡略版を使うという選択肢がある。
「Windows Thin PC」(WinTPC)は製造工程向けリリース(RTM)が完成し、7月1日から正式版のダウンロード提供が開始される。「Thin」という名称は付いているが、シンクライアント端末向けではない。WinTPCは簡略版のWindows 7であり、メモリやCPUの性能不足からWindows 7のフルバージョンには対応できない旧式のWindows XP搭載PC向けとなる(参考:Windows 7の機能縮小版「Windows Thin PC(WinTPC)」は価値も縮小版?)。
「ThinComputing.Net」のサイトを運営するデスクトップ仮想化の専門家、マイケル・ロス氏によると、IT専門家はメモリ1Gバイトや512Mバイト、シングルまたはデュアルコアのローエンドCPUを搭載したPCを再利用できるようになる。「こうしたPCはPCとしては最悪だが、パフォーマンスの観点から(素晴らしい)シンクライアントになる」と同氏。
WinTPCはまた、Windows Embeddedと同じWrite Filter機能を搭載している。つまり、ユーザーまたはウイルスがシステムにどんな変更を加えたとしても、端末を再起動すれば元に戻るという。
黄ばんだCompaqマシンでWindows 7を実行するというのは斬新に思えるかもしれないが、Virtual Desktop Access(VDA)のためのシンクライアントハードウェアに投資したくない企業にとって、これは理想的だとMicrosoftは言う。シンクライアントで仮想デスクトップを実行するために必要なVDAライセンスが、WinTPCでは不要となればなおさらだ。
米調査会社Gartnerのアナリスト、マーク・マーゲビシャス氏は言う。「もはやPCを持たなくなることに価値がある。WinTPCは、ハードウェアを入れ替えることも、VDTライセンスを購入することもなく実行できる。Microsoftの顧客は、ネットワークから直接起動できるWindows簡略版のメリットを享受できる」
企業の生成AI活用 なぜ日本は米国に追い抜かれたのか?
PwC Japanグループは日米両国で実施した「生成AIに関する実態調査」を基に、日本企業と米...
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2024年10月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...
堀江貴文氏のラジオ局と業務提携 売れるネット広告社がマス媒体に進出
売れるネット広告社は、実業家の堀江貴文氏が代表取締役会長を務める福岡県のラジオ局CRO...