鉄道とIT、老舗企業はスマホアプリでいかに息を吹き返したかレガシーな産業をリーン手法で立て直す

「ぜい肉のない」「ムダのない」を意味する「リーン」。現場の知見を生かし、必要な製品を必要なだけ生産するリーン生産方式のカギとなるのがモバイル端末とアプリだ。

2014年06月30日 12時00分 公開
[David Essex,TechTarget]
 

 「鉄道業界へようこそ。時計の針を100年前に戻してください」。エリック・アームストロング氏が、鉄道業界のIT事情を端的に伝えるために使う決まり文句だ。同氏の勤務先である米Miller Ingenuityは、(この言葉とは裏腹に)列車を時間通りに運行させるために必要な機器の部品を製造している。

 同社はリーン手法を採用してビジネスプロセスからムダをなくし、斬新な考え方を奨励して、業界の近代化に貢献する取り組みを進めている。この活動においては、IT開発によって支えられる現場主導の哲学が、一方でIT開発に強く影響してもいる。工場従業員はリーン方法論を活用した業務改善に自ら積極的に取り組んでいる。「プロセスエンジニアが主導しているわけではなく、工場従業員がさまざまなアイデアを考え出し、生産ラインで実行に移している」と、オペレーション担当副社長のランディ・スカールプカ氏は語る

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