多くの企業が位置連動型モバイルアプリを使い、顧客との接点を増やしている。空港や大型店舗、美術館、博物館、展示センターなど利用シーンは確実に広がっている。これには、技術の進歩が大きな役割を果たしている。
米ロサンゼルスカウンティ美術館(LACMA)は、7つの建物で構成される広大な施設に、アフリカの彫刻やアジアの版画からヨーロッパの油彩画まで3000点の美術作品を所蔵している。幸いにも、同館の来場者は「Android端末」や「iPhone」でコンテキスト認識型の順路案内や展示情報を得られるようになった。
2014年初め、同館は来場者の携帯電話の専用アプリを検知して通信するBluetoothビーコンを設置し、来場者の現在地近辺の展示物やイベントに関するメッセージを送信するサービスを開始した。
LACMAのテクノロジーおよびデジタルメディア担当の副社長エイミー・マッケイブ・ハイベル氏は「館内で道に迷う人が多かった。最近、ビーコンとコンテキスト認識型技術が実用化されたことを受けて活用方法の検討を始めた」と話す。推計では、同館の年間来場者100万人中75?80%がスマートフォンを持っており、これまでに約3分の1が同館専用アプリをダウンロードしたという。
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