スマートフォンの処理能力は、「ノートPCとの2台持ち」の必要性を感じさせなくなるほどまで進化している。スマートフォンをノートPCとして使えるようになる便利な方法を紹介しよう。
スマートフォンの関連技術は著しく進化している。最新のスマートフォンは、ノートPCの処理能力と競合するほどだ。それを前提にすると、「ノートPCと同じような使い方でスマートフォンの処理能力を引き出す」という考えは理にかなっている。実際、そのための方法は登場している。スマートフォンをノートPCとして使うにはどうすればいいのか。
ラップドックは、ディスプレイとキーボード、タッチパッドだけを備えている。スマートフォンと接続することで、その処理能力を利用してノートPCのようなユーザー体験を生み出す。スマートフォンとラップドックの接続には、近距離無線通信規格「Bluetooth」を用いた無線接続や「USB Type-C」による有線接続、スクリーンキャスト(スマートフォンのディスプレイを他のデバイスに複製する機能)などが利用できる。
Nex Computerの「NexDock 360」はラップドックの一つだ。スマートフォンの画面を同製品のディスプレイにミラーリングする際は、Bluetoothによるワイヤレス接続とUSB Type-Cによる有線接続が選択できる。スマートフォンと接続したNexDock 360のディスプレイはタッチパネルとして利用可能だ。OSやアプリケーションを実行するためのプロセッサとメモリ、ストレージを搭載していないため、基本的にはバッテリーを内蔵するポータブルKVM(キーボード、ビデオ、マウス)デバイスと言える。
PC風のユーザー体験を提供する方法をメーカー自身が用意している場合もある。例えばSamsung Electronicsの機能「Samsung DeX」がある。同社製のスマートフォンをモニターに接続してノートPCのような操作感で使うことが可能だ。
一方でNexDock 360なら、メーカーがラップドックを提供していないスマートフォンも接続できる。NexDock 360は入力端子としてUSB Type-C用端子に加え、「Mini HDMI」用端子も備えている。シングルボードコンピュータ(SBC:最低限の要素から成るコンピュータ)「Raspberry Pi」やビデオゲーム機といったスマートフォン以外の映像再生機器を接続することも可能だ。製品には、両端にUSB Cコネクターを備えるケーブルと、両端にMini HDMIコネクターとHDMIコネクターを備えるケーブルが同梱されている。
後編はラップドックの使い方や利点をさらに詳しく説明する。
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