【連載コラム】医療ITの現場から
地域包括ケアシステムにおけるIT選定6つのポイント(1/2 ページ)
地域包括ケアにおいて中心的な役割を担うITシステムである「地域連携システム」や「多職種間連携システム」。製品ごとの違いが分かりにくく選定が難しいこともある。選定ポイントを紹介する。
診療/介護報酬改定に現れた明確な意図
2014年度診療報酬改定では、重点課題の中に以下の3項目が提示されました。
- 医療機関の機能分化・強化と連携
- 在宅医療の実質的充実
- 維持期リハビリの介護への移行
また、翌2015年度の介護報酬改定の基本視点には、以下の3テーマが盛り込まれました。
- 中重症度の要介護者や認知症高齢者への対応の強化
- 活動と参加に焦点を当てたリハビリテーションの推進
- みとり期における対応の充実
この連続した2つの改定は、高齢者が人生の最期まで、住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けるための「地域包括ケアシステムの推進」という明確な目的に基づいたものであり、医療と介護の「連携」という考え方を強く打ち出しています。
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地域包括ケアの届出状況
地域包括ケアシステムで中心的な役割を期待されている「地域包括ケア病棟」は、2015年4月現在約1170施設の届出があったと、同年6月10日の中央社会保険医療協議会(中医協)総会で報告されています。前回調査(2014年10月)と比べて半年で27%増となり、今後も着実な増加が期待されています。届出医療機関の病床規模は「100~200床」が過半数を占めており、この届出状況を見ると、「中小規模の病院が地域包括ケアの中心を担っていく」という厚生労働省の思惑通りに進んでいることが分かります。
地域包括ケア病棟の役割
厚生労働省の資料によると、地域包括ケア病棟の主な役割は「急性期病院からの受け入れ」「在宅・生活復帰支援」「緊急時の受け入れ」と示されています。
いずれの役割も、病院や診療所、介護施設との密接な連携が重要であることが分かります。それでは、どのように連携を図っていけばよいのでしょうか。連携には、人と人とのつながりによる「ヒューマンネットワーク」と、ITシステムの活用による「デジタルネットワーク」の大きく2つがあります。
地域医療介護総合確保基金、2015年度は1628億円
上記2種のネットワーク構築については、構築コストの手当として、国から消費税財源を利用した「地域医療介護総合確保基金」が出されています。2014年度は「病床の機能分化・連携に関する事業」として174億円が交付されました。
また、医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会(2015年6月15日)に提出された資料によると、2015年度交付分として1628億円(医療分904億円、介護分724億円)が提示されており、医療分のみだった前年度の各事業合計額904億円より724億円増になると報告されています。今後、この基金は地方自治体に配分されていきますので、自治体からの情報提供を素早くキャッチすることで十分活用できると思われます。
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