キーボードやTrackPoint、バッテリー、ディスプレイなどいずれもトップクラスのコンポーネントを搭載した「ThinkPad X1 Carbon(2017モデル)」。ビジネスPCとしての魅力とは?
第5世代となったLenovoの「ThinkPad X1 Carbon」は、前モデルに引き続き同社にとって最上位クラスのUltrabookとして販売されている。わずか約15.95ミリという薄く洗練された筐体に14インチの画面が組み込まれており、重量も約1.14キロという軽さを実現している。TechTargetが実施したテストでは、ThinkPad X1 Carbonが、ほぼ全ての要素において一流であることが証明された。キーボード、クリックパッド、「TrackPoint」の構成から、IPSディスプレイに至るまでいずれもトップクラスのものが搭載されている。端子のラインアップも素晴らしい。また、本稿執筆時点では、これまでにTechTargetがレビューしたノートPCの中でも最長クラスのバッテリー持続時間を記録している。最低価格は1329ドルと、決して安くはない。しかし、ThinkPad X1 Carbonなら、この価格でほぼ全ての要素についてトップクラスのものを手に入れられること請け合いだ。
ThinkPad X1 Carbonは、いかにもLenovoの「ThinkPad」らしい外観に仕上がっている。直線的で角ばった形状をした全面ブラックの筐体は、企業のビジネス環境に照準を合わせたものだ。しかし、この洗練されたノートPCを自宅で使いたくならない理由はない。少なくとも、ThinkPad X1 Carbonは他のノートPCに比べて時代遅れになりにくいデザインをしているといえる。今後シルバーモデルのリリースが予定されているが、本稿執筆時点ではまだ提供されていない。
12.5インチ(対角)のディスプレイが搭載されたノートPCであれば、幅323.5×奥行き217.1ミリ前後というサイズは一般的に想定される範囲内である。だが、ThinkPad X1 Carbonには14インチのディスプレイが組み込まれている。これは幅狭なディスプレイベゼルの功績だろう。その結果、ThinkPad X1 Carbonは極めてモダンな外観になっている。
ThinkPad X1 Carbonの高さは、約15.95ミリと市場で最も薄い部類に入る。幅、奥行き、高さのどれをとっても、競合ノートPCにあたるDellの「Latitude 14 7000(7480)」シリーズよりも小さい。また、ThinkPad X1 Carbonの方が220グラム軽く、わずか1.14キロ程度である。実際に手に取ってみると信じられないくらい軽く感じられる。これが本当にノートPCなのか、中が空洞になっている展示用の単なる見本なのか分からなくなってしまうほどだ。
ブラックの筐体の手触りは滑らかだ。とはいっても、ゴムのような感触ではない。極薄であるにもかかわらず、ThinkPad X1 Carbonの筐体は湾曲しづらい構造になっている。4層からなるカーボンファイバーを採用し、マグネシウム合金のロールゲージを内蔵している構造が全体的な強度の確保に一役買っている。特にカバーは頑丈な作りになっており、ゆっくり動かせば片手で開けることができる。
ThinkPad X1 Carbonの内部を確認するには、筐体底面のプラスねじを5つ取り外す必要がある。底面を開けると、密閉されたバッテリーと冷却ファンが1つ配置されていることが確認できる。ユーザー側でアップグレードできるのはM.2スロットに接続されるコンポーネントだけだ。M.2 Type 2280(80ミリ)のSSDなら、簡単に取り外して交換できる。また、ワイヤレスカードも取り換えることができる。TechTargetがレビューに使用したThinkPad X1 CarbonではM.2スロットが1つ空いていた。購入時にWWANカードのオプションを選択した場合は、このスロットにWWANカードが接続されるのだろう。ここまでRAMについて触れてこなかったが、RAMはアップグレードできないことに留意されたい。ThinkPad X1 CarbonのRAMはマザーボードにはんだ付けされているため、ユーザーが交換することはできない。
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