高度なネットワーク分析ツールはパフォーマンスを評価し、ビジネスへの洞察を提供する。だが、分析によってネットワークの全体的視点が得られるのはもう少し先のことだ。
ワシントン大学でネットワークと通信部門のディレクターを務めるデイビッド・モートン氏が管理するワイヤレスネットワークは、3カ所の大学キャンパスで使用されている。また、3カ所の病院の敷地、30カ所の補助診療所、複数の研究施設でも使われている。このワイヤレスネットワークには、8万5000人のユーザーが20万台のデバイスを接続している。
誰かに求められれば、同氏は1台のデバイスと1人のユーザーの位置を正確に特定できる。そして、そのユーザーが建物内に立っているか、教室に向かって屋外を歩いているかを把握することが可能だ。そのように細かく見通す可視性をモートン氏に与えているのが、機械学習と人工知能(AI)の原理を利用するネットワーク分析ツールだ。
モートン氏によると、ワシントン大学のネットワークユーザーは、どれだけたくさん使用しても、ネットワークが必ず機能すると考えているという。新しい分析ツールを利用することで、ネットワークのパフォーマンスをさらに詳しく確認でき、こうした需要に応えることができる。
「こうした分析ツールから提供される細かさのレベルによって、IT部門はさまざまな洞察を提供できる。例えば、ユーザーとワイヤレスネットワークとの対話状況や、そのような体験にITチームが改善を加える方法などが分かる」(モートン氏)
ワシントン大学は、Aruba Networksの1万2000個のアクセスポイントと25台ほどのコントローラーを使用してこのワイヤレスネットワークを構築している。また、これらのアクセスポイントとコントローラーからストリーミングされるデータを収集し、分析するため、同社の「Aruba NetInsight」分析ソフトウェアも採用している。モートン氏の説明によると、Aruba NetInsightが利用するアルゴリズムは、分析対象のデバイスやアプリケーションに関連のある変数のマトリクスを使用して構築されているという。その結果はダッシュボードに表示され、IT部門はその結果を個々のユーザーやネットワーク要素まで掘り下げることができる。
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