医療IoT「IoMT」のセキュリティリスク 患者の命をサイバー攻撃から守るには?医療機器のセキュリティ対策の要点を解説

医療機器とソフトウェアをインターネットで接続する、医療におけるモノのインターネット「IoMT」。そのリスクと、セキュリティ対策で検討すべき事項とは。

2019年05月31日 05時00分 公開
[Leon LermanTechTarget]
画像

 医療におけるモノのインターネット「IoMT」(Internet of Medical Things)の市場が急速に広がっている。IoMTは、患者のバイタルサイン(生命兆候)を監視する患者モニターやMRI(磁気共鳴画像法)機器、輸液ポンプ、人工呼吸器など医療に利用する機器を、インターネットでアプリケーションにつなぐことを指す概念だ。

 医療の品質と効率を高めるために、医療機器をインターネットに接続する動きが広がりつつある。調査会社Allied Market Researchの調査によると、IoMTの市場規模は2021年までに世界全体で1368億ドルに達する見込みだという。

 IoMTの普及は、治療の質の改善に役立つ可能性がある。一方で院内LANを介して医療機器と通信できるようになることから、サイバー攻撃に対する新たな脆弱(ぜいじゃく)性を生み出す原因になり得る。今や病院は、攻撃者の格好のターゲットになっている。患者の機密データと引き換えに多額の金銭を要求できることや、ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃の効果が実証されつつあるのがその理由だ。

IoMTで高まるセキュリティリスク

ITmedia マーケティング新着記事

news079.jpg

狙うは「銀髪経済」 中国でアクティブシニア事業を展開する企業とマイクロアドが合弁会社を設立
マイクロアドは中国の上海東犁と合弁会社を設立。中国ビジネスの拡大を狙う日本企業のプ...

news068.jpg

社会人1年目と2年目の意識調査2024 「出世したいと思わない」社会人1年生は44%、2年生は53%
ソニー生命保険が毎年実施している「社会人1年目と2年目の意識調査」の2024年版の結果です。

news202.jpg

KARTEに欲しい機能をAIの支援の下で開発 プレイドが「KARTE Craft」の一般提供を開始
サーバレスでKARTEに欲しい機能を、AIの支援の下で開発できる。