Ericssonが実施した調査により、2030年までに没入型エクスペリエンスが主流になり、現実と区別できなくなると考える人が多いことが分かった。どのような世界が想定されているのか。
Ericssonの「10 Hot Consumer Trends 2030」によると、モバイルユーザーは自身の感覚に訴えるコネクテッド技術から得られる有益なサービスに期待するようになっているという。
この調査は「internet of senses」(感覚のインターネット)の到来を予測し、この感覚のインターネットは、人工知能(AI)、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、5G、オートメーションなどの技術によって実現されるとしている。画面を主体とするエクスペリエンスと複数の感覚を利用する多感覚エクスペリエンスとの競争はますます激しくなり、2030年までには多感覚エクスペリエンスは現実との区別がほぼつかなくなるだろうとも予測している。
消費者の約3分の2は、目的地を思い浮かべるだけでVRゴーグルに経路を示す地図が表示されるようになると考えている。ほぼ同数の消費者が、誰の声でもリアルに再現できるようになるとも考えている。
「調査は、現在のスマートフォン主体のインターネット接続から、自身の感覚が結び付けられた結果として得られる没入型エクスペリエンスに移行していることを示している」と語るのは、Ericsson Consumer & IndustryLabの責任者でレポートの共同執筆者を務めたペルニラ・ジョンソン氏だ。
「このレポートは、ARゴーグルを入り口として、消費者にとってそれがどのような意味を持ち得るかについて探っている。AI、VR、AR、5G、オートメーションによる感覚の接続によって日常生活に広範な変化がもたらされることを消費者が既に思い描いたとは予想していなかった」
Ericsson Consumer & IndustryLabで調査課題を統括しレポートの共同執筆者を務めたミシェル・ビョルン氏は次のように付け加えた。「未来は現在から直線的に進化すると考えることは多い。だが、人間の全感覚がデジタル化される世界における機会や課題を検討する必要性が既に生まれている」
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