世界的な景気後退により、英国では詐欺被害が生活に及ぼす影響が大きくなっているという。実態はどうなのか。英国の銀行TSB Bankの調査結果から探る。
英国の銀行TSB Bankの調査によって、2022年1月〜8月、同行の顧客に対する「前金詐欺」の件数が前年同期比53%増えたことも明らかになった。前金詐欺とは、金融知識が乏しい人に対して、架空の融資を受けたり、サービスを利用したりする名目で前金を要求することだ。同行によれば、前金詐欺の平均被害額は550ポンド(約9万円)だった。
前金詐欺の被害を受けた32歳の顧客は、TSB Bankから1800ポンド(約29万円)の返金を受けた。この顧客は、債務整理の支援をうたうIVA Reliefという架空の会社に前金を支払った。支払い後に確認のために同社に連絡したところ、その電話番号は使われていないことが判明したという。
TSB Bankは、2022年8月を対象に、厳しい経済環境の中で詐欺被害が英国世帯の家計にどのくらい影響を与えるかの調査結果も公開した。それによると、詐欺によって500ポンド(約8万円)の被害を受けた世帯は2021年8月と比べ、ほぼ倍増した。TSB Bankの調査に対し、詐欺で500ポンドを失った場合、英国世帯の58%が「1週間分以上の食費が捻出しにくくなる」と回答。1年前の調査ではこの割合は32%だった。
「最近の厳しい経済状況下では、詐欺被害は家計にとって大きな痛手になる」。TSB Bankの詐欺防止担当ディレクターを務めるポール・デービス氏は、こう説明する。同行は各種詐欺の増加を受け、オンラインでの取引について警戒を強めている。顧客に対しては「送金を促されても焦らず、慎重に行動してほしい」と注意を呼び掛けているという。
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