セキュリティ担当者は日々さまざまなサイバー脅威に対処している。そのストレスは物理的な危険に直面した場合とは異なり、深刻になりがちだ。理由を解説する。
絶えることのない脅威に直面するセキュリティ担当者は、深刻なストレスを抱えがちだ。「それは兵士として紛争地域にいるようなものだ」と、IT業界のメンタルヘルス向上に取り組む非営利団体Cybermindz.orgの創設者ピーター・コロネオス氏は指摘する。一方でコロネオス氏によれば、デジタルに起因するストレスと、物理的な危険に直面した場合のストレスは異なる。何に注意が必要なのか。
コロネオス氏は、「数億年の進化の産物である人間の脳は、デジタル起因のストレスに順応できていない」と話す。人間の脳の一部である「大脳辺縁系」は、生物が危険に直面した際の生理的な反応である「戦うか逃げるか反応」をつかさどる。生命に関わる状況に陥った際に、大脳辺縁系は脳の理性的判断をスキップし、ミリ秒単位で身体的反応を起こす役割を担う。人間が捕食者に遭遇した際に、自身が置かれている状況や取り得る選択肢を論理的に考えていたら手遅れになってしまう。大脳辺縁系が行動を支配し、迅速な身体的反応を引き起こすことで逃走が可能となる。
大脳辺縁系が反応を引き起こす際、体内ではさまざまなことが起こる。体はあらゆる種類のストレスホルモンを分泌し、普段より多くの血液を筋肉に送り込むことで、身体を極めて高い警戒状態にする。
安全な状況に戻ると、身体と脳は緊張していない状態に戻る。ところが物理的な危険とは異なるデジタル起因のストレスを受けた場合、コロネオス氏は「安全な状態に戻っても身体と脳が緊張から解放されるとは限らない」と話す。
第3回は、デジタル起因のストレスに対して身体が示す反応や、その特徴について紹介する。
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