「ソフトウェア定義ストレージ」(SDS)とは? 何がメリットなのか?SDSの利点と落とし穴【第1回】

企業が使っているストレージシステムはさまざまなアプリケーションやベンダーにひも付いており、サイロ化やロックインが起きている。現状を打開するツールとして期待が集まっているSDSとは何か。

2023年08月21日 07時15分 公開
[Stephen PritchardTechTarget]

 企業は複数のストレージを集約することで、更改時期を先延ばしにしたり、コストを削減したりしたいと考える。ところが現実でよく目にするのは、ストレージが特定のアプリケーションやワークフロー、ベンダーに結び付いていることで起きるサイロ化(孤立していて連携しない状態)や、ベンダーロックインだ。このようなストレージシステムは、データ読み書きなどの性能は個々に最適化できている場合もあると考えられるが、必ずしも運用面において効率的とは限らない。

 そこで、効率化とコスト削減をもたらすツールとして、「ソフトウェア定義ストレージ」(SDS)を選択する企業がある。まずSDSの基本を理解しておこう。

そもそも「ソフトウェア定義ストレージ」(SDS)とは?

 SDSの説明はベンダーによって異なり、一般的な定義は存在しない。調査会社Gartnerのシニアディレクターであるチャンドラ・ムヒャラ氏は、「ストレージ操作用のソフトウェアで物理的なハードウェアを抽象化するのがSDSだ」と説明する。SDSはさまざまなハードウェアやハイパーバイザー、クラウドインフラでも実行できることが特徴だ。

 ハードウェアについては、直接接続型ストレージ(DAS)を備えた標準的なサーバ、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)、ドライブベイを豊富に備えたサーバなど、幅広く使用できる。通常、SDSはx86ベースのサーバで動作する。

 SDSはハードウェアのベンダーに関係なく、デプロイ(配備)された容量を単一のストレージにまとめることができる。ストレージソフトウェアは、サーバのOSで実行することもできるし、仮想マシン(VM)やクラウドインフラで実行することもできる。

 特定ベンダーのハードウェアに縛られないこともSDSの特徴だ。「SDSはハードウェアのベンダーロックインを望んでいないユーザー企業に、ハードウェア選択の余地を与える存在だ」とムヒャラ氏は言う。


 第2回はSDSの主な利点を2つ紹介する。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news061.jpg

マーケターの87%は自分の仕事が生成AIなどのテクノロジーに取って代わられることを懸念――Gartner調査
Gartnerがマーケティング人材に関する調査を実施。環境的不確実性と技術的複雑性の中で、...

news058.jpg

Z世代が旅に求める「令和的非日常」とは?
JTBコミュニケーションデザインと伊藤忠ファッションシステムが、Z世代の旅に関する意識...

news094.jpg

電通が「AI×クリエイティブ」の強みを生かしたビジネスコンサルティングサービスを提供開始
電通は「AI×クリエイティブ」で企業の事業やサービスの開発を支援する新サービス「AIQQQ...