SDSの利点と落とし穴【第1回】
「ソフトウェア定義ストレージ」(SDS)とは? 何がメリットなのか?
企業が使っているストレージシステムはさまざまなアプリケーションやベンダーにひも付いており、サイロ化やロックインが起きている。現状を打開するツールとして期待が集まっているSDSとは何か。
企業は複数のストレージを集約することで、更改時期を先延ばしにしたり、コストを削減したりしたいと考える。ところが現実でよく目にするのは、ストレージが特定のアプリケーションやワークフロー、ベンダーに結び付いていることで起きるサイロ化(孤立していて連携しない状態)や、ベンダーロックインだ。このようなストレージシステムは、データ読み書きなどの性能は個々に最適化できている場合もあると考えられるが、必ずしも運用面において効率的とは限らない。
そこで、効率化とコスト削減をもたらすツールとして、「ソフトウェア定義ストレージ」(SDS)を選択する企業がある。まずSDSの基本を理解しておこう。
そもそも「ソフトウェア定義ストレージ」(SDS)とは?
SDSの説明はベンダーによって異なり、一般的な定義は存在しない。調査会社Gartnerのシニアディレクターであるチャンドラ・ムヒャラ氏は、「ストレージ操作用のソフトウェアで物理的なハードウェアを抽象化するのがSDSだ」と説明する。SDSはさまざまなハードウェアやハイパーバイザー、クラウドインフラでも実行できることが特徴だ。
ハードウェアについては、直接接続型ストレージ(DAS)を備えた標準的なサーバ、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)、ドライブベイを豊富に備えたサーバなど、幅広く使用できる。通常、SDSはx86ベースのサーバで動作する。
SDSはハードウェアのベンダーに関係なく、デプロイ(配備)された容量を単一のストレージにまとめることができる。ストレージソフトウェアは、サーバのOSで実行することもできるし、仮想マシン(VM)やクラウドインフラで実行することもできる。
特定ベンダーのハードウェアに縛られないこともSDSの特徴だ。「SDSはハードウェアのベンダーロックインを望んでいないユーザー企業に、ハードウェア選択の余地を与える存在だ」とムヒャラ氏は言う。
第2回はSDSの主な利点を2つ紹介する。
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