Amazon Web Services(AWS)はシンクライアント「Amazon WorkSpaces Thin Client」を市場に投入した。クラウドサービスを本業とするAWSがなぜ、シンクライアントの販売に乗り出したのか。
Amazon Web Services(AWS)は2023年11月26日(米国時間)、テレワーク用途を想定したシンクライアント「Amazon WorkSpaces Thin Client」を発表した。キューブ型の筐体(きょうたい)を採用した同シンクライアントにモニターやキーボードを接続し、仮想デスクトップを利用できる。AWSが今、シンクライアント製品を投入する狙いは何か。
Amazon WorkSpaces Thin Clientの販売は米国で開始しており、価格は195ドルとなっている。Dell TechnologiesやHPなど他ベンダーのシンクライアント製品より安価に設定されていると言える。AWSはシンクライアントの競合他社と違い、クラウドサービスを本業としている。シンクライアントと、仮想デスクトップのクラウドサービスを1社で提供できることが強みになると考えられる。
調査会社Gartnerのアナリスト、マリッサ・シュミット氏は「テレワークとオフィスワークを組み合わせたハイブリッドワークが標準的な働き方になりつつある」と述べる。同社の予測では将来、勤務時間に占めるテレワークの割合は、平均して約6割になる。「AWSがこのタイミングでシンクライアントを投入するのはうなずける話だ」とシュミット氏は語る。
Amazon WorkSpaces Thin Clientは通常のノートPCやデスクトップPCと比べ、機能や処理能力を必要最小限に抑えている。「クラウドサービスにアクセスできる非常にシンプルなデバイスという意味で『シンクライアント』の位置付けになった」。AWSのエンドユーザー体験担当ゼネラルマネジャーのムニール・ミルザ氏はそう説明する。
中編は、Amazon WorkSpaces Thin Clientで「できること」を見る。
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