サーバOS「Windows Server」の次期バージョン「Windows Server 2025」には、幾つかの重要な変更が加えられる。ハードウェア仮想化ソフトウェア「Hyper-V」に関しては、少なくとも3つの変更点がある。何が変わるのか。
MicrosoftのサーバOS「Windows Server」の次期バージョン「Windows Server 2025」には、重要な幾つかの変更が加えられる見込みだ。ハードウェア仮想化ソフトウェア「Hyper-V」には、少なくとも3つの大きな技術的変更が加わる。
Windows Server 2025の一般提供は、2024年の後半には開始になるとみられる。Hyper-Vに関して、どのような変更があるのかを押さえておこう。
Windows Server 2025では、Hyper-Vに少なくとも3つの大きな技術的変更が加わる見込みだ。Microsoftはその他にも、開発中の機能があることを示唆している。
新たな仮想マシン(VM)を作成する際にデフォルトで選択されるVMは、「第1世代VM」から「第2世代VM」に変更になる。第1世代VMは、「Windows Server 2008」や「Windows 7」といったOSとの互換性を確保するために構築されたものだ。
第1世代VMは2024年現在でも使われているが、MicrosoftはOSに対してサポートを提供していない。同社が「Windows Server 2012 R2」で第2世代VMを導入して以来、デフォルトが第2世代であることが合理的になっている。
稼働中のサービスを停止させずに、VMを別の物理ホスト(サーバ)へ移行させる技術が「ライブマイグレーション」だ。Windows Serverでは、Hyper-Vの2つのホスト間でVMをライブマイグレーションする場合、同一のCPUを搭載したサーバを使用するか、「プロセッサ互換モード」を有効にする必要がある。プロセッサ互換モードとは、異なるCPUを持つホスト間でも、仮想マシンがスムーズに動作するよう、CPUを最も基本的なレベルで機能させるモードだ。Windows Server 2025では動的互換性機能により、Hyper-Vは異なるCPUを持つホスト間でも、両方のプロセッサがサポートする機能を利用できるようになる。
GPUのグラフィックスメモリを分割し、複数台のVMに割り当てる「GPUパーティショニング」(GPU-P)もWindows Server 2025で追加になる見込みだ。その他、GPUを用いたライブマイグレーションや、複数のサーバを束ねて障害時に切り替える仕組み「フェイルオーバークラスタリング」を実行する、「GPU Pool」という機能も追加になる。
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