企業がオフィス回帰を促す動きが広がる中、従業員が短時間だけ出社してすぐ帰宅する「コーヒーバッジング」というトレンドが生まれている。オフィス回帰がうまくいかない理由は何か。
企業がオフィス回帰を促す動きが広がっている。しかし出社日数が増えると、従業員の不満が増幅したりモチベーションの低下を招いたりする恐れがある。従業員がコーヒーを飲む程度の短時間だけ出社する「コーヒーバッジング」という言葉も生まれている。オフィス回帰はなぜうまくいかないのか。
コーヒーバッジングは、会議室用WebカメラベンダーのOwl Labsが生み出した用語だ。出社日数の条件を満たすためだけに出社し、出社の記録を残した後、実際の業務は自宅で遂行する実態を指す。Owl Labsのレポート「State of Hybrid Work 2023」によると、テレワークとオフィスワークを組み合わせるハイブリッドワークを実施している従業員の58%が「コーヒーバッジングをしている」と認めた。
従業員がコーヒーバッジングに走るのは、自宅で仕事を完結することができ、出社することで得られるメリットがないからだ。
背景には、テレワークと出社を巡る意見の対立がある。Owl Labsのレポートによれば、従業員の65%は「オフィスよりも自宅で働く方が生産的」と考えている。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)を契機に広がったテレワークへの移行は、さまざまな業務を自宅で済ませられる実態を明らかにした。従業員にとって、テレワークはワークライフバランスを向上させる効果がある。通勤にかかる時間と費用を節約でき、その時間を趣味や家族と過ごす時間に充てられるからだ。
出社するメリットを従業員が感じられなければ、労働意欲が低下したりコーヒーバッジングを引き起こしたりする恐れがある。従業員は時間をかけて通勤し、オフィスでWeb会議に参加することを望んでいない。Web会議は自宅でもできるからだ。
後編は、企業がコーヒーバッジングを取り締まることのリスク、出社を促すための方法を解説する。
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