不正アクセスに立ち向かうために「IAM」(IDおよびアクセス管理)の強化が重要だ。それに加えて、一般的なセキュリティ対策も軽視してはいけない。ポイントを紹介しよう。
ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)といった攻撃の入り口になりやすいのは、流出したIDとパスワードを使った不正アクセスだ。組織にとって「IAM」(IDおよびアクセス管理)の強化は、攻撃による被害を抑止する上で欠かせない取り組みだと言える。具体策として何が求められるのか。本稿はIAMを強化できる「8大ポイント」のうち、5つ目から8つ目までを取り上げる。
IAMシステムは「導入して終わり」ではない。継続的なモニタリングと監査が重要だ。この2つによって、IAMシステムが正しく機能しているかどうかの確認に加え、コンプライアンス(法令順守)要件が満たされているかどうかも分かる。IAMツールの中には、コンプライアンス違反を検知したら警告を発する機能を備えたものがある。モニタリングと監査の実施に当たり、以下がポイントになる。
組織は従業員向けのトレーニングを実施し、セキュリティ意識の向上を図ることが大切だ。トレーニングでは脅威やIAMのポイントについての説明に加え、攻撃シミュレーションによって取るべき行動を伝えることも欠かせない。セキュリティトレーニングに当たり、以下がポイントになる。
一般的なセキュリティ対策がしっかりしていなければ、IAMに取り組んでも意味がない。組織はIAMを成功させる前提として、セキュリティ全体の強化に注力する必要がある。その際、以下がポイントになる。
IAMシステムを狙った攻撃を想定し、定期的にペネトレーション(侵入)テストを実施して攻撃者目線で弱点を洗い出すとよいだろう。ペネトレーションテストは自社で実施する他、専用ベンダーの力を借りることもできる。ペネトレーションテストの実施に当たり、以下がポイントになる。
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