人の生死に関わる判断が必要な医療現場で、医療従事者はAI技術の活用をどう捉えているのか。期待や懸念、AIツールの導入に至った医療機関での取り組みを、調査結果に基づいて紹介する。
米国医師会(AMA:American Medical Association)が2025年2月に公開した調査レポート「AMA Augmented Intelligence Research」によると、医療分野におけるAI(人工知能)技術(医療AI)の活用に期待する医師は増加傾向にある一方、懸念も存在することが分かった。そうした中、AIツールを導入した医療機関はどのような取り組みを進めたのか。
調査は、2023年8月〜2024年11月、1183人の医師を対象に、医療AI活用について尋ねたものだ。
調査レポートによると、医療AIに対する懸念よりも期待が大きいと答えた医師の割合は、2023年の30%から2024年には35%へと増加した。
医療AIに対する懸念が期待を上回ると答えた医師の割合は、2023年の29%から2024年には25%へと減少した。医師の5人に2人は医療AIに対する期待と懸念が同程度であり、この割合は2023年から2024年でほとんど変化しなかった。
主な調査結果は以下の通りだ。
AMA元会長のジェシー・エーレンフェルド氏は次のように述べる。「AI技術が診療記録や退院指示書の作成といった事務作業の負担軽減、診断の精度向上、患者一人一人に合わせた治療計画の提案につながることに対して、医師の関心が高まっている」
一方、エーレンフェルド氏は懸念も示す。「AIツールを誤って活用することで患者のプライバシーを危険にさらす可能性がある。電子カルテ(EHR:電子健康記録)システムとの連携、誤った結論や提案を共有する可能性も存在する」
AI技術を信頼し、医療分野での導入や活用を推進するために取るべき対策は何か。必要な規制措置として、回答者が挙げた対策の1位は「監督の強化」だった。
医療AIの導入に至った取り組みとして回答者は以下を挙げた。
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