迷ったらこれ 消去証明書の発行も抜かりない「データ消去」ソフトウェア4選国際規格に準拠する8製品を紹介【前編】

PCのリプレースや廃棄で必要になるのがデータの消去作業だ。安全かつ確実に機密情報を消去すると同時に、消去証明書を発行できるデータ消去ソフトウェアを4つ紹介する。

2025年07月01日 06時00分 公開
[Brien PoseyTechTarget]

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 PCに格納されている機密情報を安全かつ確実に消去するためのソフトウェアにはさまざまなものがある。これらのソフトウェアは、採用している消去技術がどの国際基準に準拠しているのか、USBメモリといった外部デバイス内のデータにも使えるのか、消去証明書を発行できるのかといった観点から比較が可能だ。主要な8つのデータ消去ソフトウェアの中から、本稿は4つを紹介する。

まずはこれ お薦めのデータ消去ソフトウェア4選

1.Active@ KillDisk

 LSoft Technologiesの「Active@ KillDisk」は、クライアントOS「Windows」「macOS」「Linux」で利用できる。

 Active@ KillDiskは、データ消去の国際規格24種類に準拠した技術で、HDD、SSD、M.2USBメモリに保存されたデータを消去する。改ざん防止機能付きのデータ消去証明書の発行、バーコードやQRコード形式でのデータ消去証明書の出力が可能だ。

2.BCWipe

 Jeticoの「BCWipe」は、ファイルやフォルダ、Webブラウザの検索履歴、ユーザーアクティビティーの情報などさまざまなデータを削除する。個人用の「Home」版は非商用目的でのみ利用でき、個人用PCのファイルやフォルダの消去に適切だ。

 企業向けの「Enterprise」版は、米国防総省(DoD)や米国立標準技術研究所(NIST)が定めるデータ消去規格に沿った消去技術を採用している。スクリプト(簡易プログラム)やCLI(コマンドラインインタフェース)を使った消去の自動化、複数のPCやデバイスでのデータ消去の一元管理、消去すべきデータを検索する機能も備えている。

3.BitRaser Drive Eraser

 Stellar Information Technologyの「BitRaser Drive Eraser」は、PCやサーバ、SSD、GoogleのOS「ChromeOS」を搭載するクライアントデバイス「Chromebook」といった、幅広いデバイスのデータを消去できる。

 BitRaser Drive Eraserは、改ざん防止機能付きのデータ消去証明書を発行可能だ。

ライセンスの価格は消去するドライブの数によって変動する。

4.Blancco Drive Eraser

 「Blancco Drive Eraser」は、Blancco Technology Groupが提供する企業向けデータ消去ソフトウェアだ。同社が商標権を持つ、無料の個人向けデータ消去オープンソースソフトウェア(OSS)の「Darik's Boot and Nuke」(DBAN)を、企業向けに特化させた商品がBlancco Drive Eraserだ。

 Blancco Drive Eraserは、DBANの基本的な機能に加えて、以下の機能を有する。

  • 約25種類の消去規格に準じた消去技術
  • 「RAID」(Redundant Array of Inexpensive Disks)構成の解除
    • RAIDは、ストレージデバイスを複数台組み合わせ、冗長化や読み書きのパフォーマンを向上させる仕組み。
  • 購入から時間が経過したPCでの利用
    • Blancco Drive Eraserは、PCのOSの動作を制御するファームウェアの「BIOS」(Basic Input/Output System)や「UEFI」(Unified Extensible Firmware Interface)を搭載する、購入から時間が経過したPCでも利用できる。
  • デジタル署名付きのデータ消去証明書生成機能

 次回も、データ消去ソフトウェアを4つ紹介する。

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